Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
生命現象の基盤となる遺伝子発現の正確性は、細胞の保持する様々な品質管理機構によって保証される。我々は、mRNAの分解促進に加えて、翻訳抑制とタンパク質の分解が異常mRNA由来の遺伝子産物の発現抑制に重要であることを明らかにしてきた。我々は、連続した塩基性配列を持った新生鎖がリボソームトンネルと静電相互作用する結果、翻訳伸長反応が阻害されることを明らかにした。また、翻訳アレストの結果、①mRNAの分子内切断と、②合成途中の新生鎖のプロテアソームによる迅速な分解が起こることを見出した。さらに、翻訳伸長途中で停滞したリボソームが各サブユニットに解離し、60Sサブユニット上の新生鎖がユビキチン化後にプロテアソームによって迅速に分解されることが明らかになった。本研究では、翻訳伸長段階での異常を認識し、異常なmRNAとタンパク質を排除する品質管理機構の解明を目的とする。特に、NGDにおける分子内切断反応に必須なE2/E3ユビキチンライゲースUbc4/Hel2の機能解析を行い、ユビキチン化がmRNA分子内切断を引き起こす分子機構を明らかにする。東京都総合医学研究所の佐伯泰博士との共同研究により、ユビキチン化の標的候補となるリボソームタンパク質を決定した。その結果、Hel2の標的因子として40Sリボソームサブユニット中の特異的リジン残基が複数箇所同定された。同定されたユビキチン化されるリジン残基について、アルギニン残基への置換変異体を作製し、mRNA品質管理機構(mRNAの分子内切断:NGD)とタンパク質品質管理機構(新生鎖の分解:NGPD)の効率を検討した。その結果、Hel2による40Sリボソームサブユニット中の特異的リジン残基のユビキチン化が、タンパク質品質管理機構(新生鎖の分解:NGPD)に必須であることが明らかになった
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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