2019 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | Constructive understanding of multi-scale dynamism of neuropsychiatric disorders |
Project/Area Number |
18H05428
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Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
高木 朗子 (林朗子) 国立研究開発法人理化学研究所, 脳神経科学研究センター, チームリーダー (60415271)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
澤田 誠 名古屋大学, 環境医学研究所, 教授 (10187297)
古屋敷 智之 神戸大学, 医学研究科, 教授 (20362478)
加藤 忠史 国立研究開発法人理化学研究所, 脳神経科学研究センター, チームリーダー (30214381)
吉川 武男 国立研究開発法人理化学研究所, 脳神経科学研究センター, チームリーダー (30249958)
岩本 和也 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 教授 (40342753)
那波 宏之 新潟大学, 脳研究所, 教授 (50183083)
喜田 聡 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 教授 (80301547)
林 康紀 京都大学, 医学研究科, 教授 (90466037)
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Project Period (FY) |
2018-06-29 – 2023-03-31
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Keywords | 精神疾患 / マルチスケール / 構成的理解 / 種間横断比較 |
Outline of Annual Research Achievements |
本領域の究極の目的は、精神疾患研究に特化した新しい学問と呼ぶにふさわしいサステイナブルな学術フォーラムを作ることである。そのため、総括班として、計画班および公募班の有機的な連携を促し、領域全体の研究力の底上げおよび、領域活動についての広報活動を行った。【研究支援】総括班・研究支援委員会では、技術や生物試料(iPS細胞、死後脳など)の供与などを介して、領域全体へ支援活動を行った。その結果、領域発足以降2年弱における領域内共同研究は、ゲノム支援(8件)、iPS細胞支援(2件)、行動解析支援(6件)、1細胞支援(1件)、イメージング支援(7件)、その他研究支援(41件)の合計68件にのぼり、打ち合わせ中(8件)、実験進行中(37件)、論文投稿準備中(9件)、論文投稿中(5件)という進捗具合である。【国際研究活動支援】領域活動の国際周知のために、第1回国際シンポジウムを、日本神経科学大会の前日に行った(2019年7月24日)。8名の演者は、計画班員4名、国際招聘4名(Hailan Hu、Zhen Yan、Pierre Vanderhaeghen、Rainbo Hultman)で構成され、100名近い参加者による白熱したシンポジウムとなった。また、若手研究者を中心とする領域研究者4名が、コーネル大学、ハーバード大学、セゲド大学、オックスフォード大学へ短期(~1か月)派遣された。【領域会議・若手育成合宿】第2回伊豆山研修センター(2019年8月31日~9月1日)、第1回若手育成合宿(2019年8月30日、松沢病院)を開催した。【次世代脳】脳科学関係の新学術領域の集合からなる2大規模学術集会「次世代脳」に参画し(2019年12月19日)、「3領域合同若手シンポジウム」を主催した。【ニュースレター】1回/年刊行した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
総括班として当初予定していたすべてのイベント・活動(領域会議、若手育成合宿、国際シンポジウム、次世代脳、ニュースレター、研究支援)を予定通りに遂行できた。シンポジウムなどの行事参加人数も多く、議論も活発に行われた。シニアから若手研究者まで満足できる質を担保できているとの多くの肯定的な意見も頂いている。学術調査官や領域外アドバザーの先生方からも同様である。研究支援活動に関しても、十分な数の領域内共同研究がはじまり、その多くが内実の伴った共同研究として発展している。とりわけ異種グループ(A1グループ、A2グループ、A3グループと、3つあるグループで、異なるグループ間)での共同研究が多く進行し、これは領域の理念が浸透したためであると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの領域の活動に関しては、COVID-19の影響を除いて、問題は生じていないため、この点以外はこれまでと同様の戦略で進めていく。 【COVID-19】コロナ禍により影響を受ける活動として、まず第2回若手育成合宿、第3回領域会議およびがあげられ、これは本来、2020年7月2~4日の日程で開催する予定だったが、すべてWEB配信(Zoom会議)で行う。また新学術領域と他の大型グラントとの差別化の一つとして、より強い領域内の連携が必要と考える。そのため、懇親会に関しても、オンラインで遂行するが、そのために、Zoomを20程度の別々のセッションへ分割し、その各々にメインとなるPIを配置する。欧米のシンポジウムで時折行われる、Meet-The-Expert Sessionのように、若手が普段なかなか聞きにくいことを自由に相談できる場にし、オンラインの良さを生かした運営を目指す。第2回若手育成合宿に関しては、2020年12月に「神経回路の可視化・操作・モデリングのための最先端技術」を開催する予定である。講演内容は、昨今の最先端技術のノウハウを若手研究者に対する対話式講演として行い、その内容は、三次元電顕・コネクトーム(講師・敬称略:永井裕崇)、神経回路の数理モデリング(豊泉太郎)、in vivo電気生理(水関健司)、ゲノム編集(三國貴康)、脳透明化(田井中一貴)、single cell RNA-seq(増田隆博)の内諾を得ている。万が一、COVID-19の事象が看過できない状態だとしたら、オンラインでの開催を検討する。次世代脳(2020年12月16日)への参画に関しては、これまでと同様に、「脳構築の時計と場(影山代表)」「スクラップビルド(榎本代表)」と3領域合同若手シンポジウムを開催する予定であるが、諸事情を勘案して最終判断する。
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Research Products
(10 results)