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2013 Fiscal Year Annual Research Report

HLA領域非コードRNA群の多様性と機能解析

Planned Research

Project AreaHLA polymorphism, disease and evolution
Project/Area Number 22133003
Research InstitutionKyushu University

Principal Investigator

山本 健  九州大学, 生体防御医学研究所, 准教授 (60274528)

Project Period (FY) 2010-06-23 – 2015-03-31
KeywordsHLA / ゲノム / エピゲノム / 遺伝的多様性 / DNAメチル化
Research Abstract

近年のゲノムワイド相関解析により、免疫関連疾患と強く相関する遺伝子多型が HLA領域内に同定され、免疫関連疾患と HLAとの相関があらためて確認された。本研究では、HLA領域のエピゲノム多様性を解明し、エピジェネティックスの観点から疾患発症におけるHLA領域の意義解明を目指している。さらに、領域内研究者と連携してゲノム解析を推進し、HLAと疾病との関連の解明を目指す。
平成25年度は、これまでに行ってきたA04笹月班との共同研究をさらに進め、自己免疫性甲状腺炎発症における感受性ならびに抵抗性HLAアレルを同定し、両者の相互作用を明らかにして論文発表した、また、全ゲノム相関解析によって、橋本病に特異的な新規感受性遺伝子を同定し、論文作成中である。
前年度、DPB1*05:01に特異的な低DNAメチル化CpGサイトとα鎖、β鎖発現量との関係を明らかにしたが、同様の解析を進め、DPB1*09:01と関連するDNAメチル化サイトをDRB1座に同定した。すなわち、DPB1*09:01はDRB1遺伝子座イントロン領域に位置する複数のCpGサイトの低メチル化レベルと関連しており、このことは、DPB1*09:01を有する場合、DRB1の発現量が相対的に高くなることを示唆する。実際、発現量解析により、DPB1*09:01のアレル保有数とDRB1の発現量が境界レベルではあるが相関を示した(P=0.07)。これらの結果は、HLA領域内の連鎖不平衡が、単に遺伝的多様性のつながりを保持しているだけではなく、ゲノム修飾状態をも保持していることを示唆するものである。今後、研究期間内に、HLA遺伝子座あるいはアレル固有のDNAメチル化、ヒストン修飾をHLA領域内に同定し、それらの情報を領域内連携を通じてHLA統合データベースに登録し、HLA 領域を対象とした疾患関連研究の進展に資する。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本課題では、当初、HLA領域より発現される長鎖ncRNAに焦点を当てた。これを同定するために不死化細胞株7株よりRNAを抽出し、次世代シークエンサーによりRNA-seqを行った。その結果、得られた転写産物は、既に公共データベースに登録されているもののみであり、新規の長鎖ncRNAを同定することは出来なかった。これを踏まえ、広くエピゲノムの観点からHLA領域の多様性を研究することとした。HLA遺伝子型とHLA領域DNAメチル化レベルのデータ取得は順調に進み、HLAアレルとDNAメチル化レベルの個別の関連が明らかになりつつある。この解析を推進することによって、HLA領域の連鎖不平衡を、遺伝的多様性のみならず、エピゲノムの観点から解明することに繋がる。

Strategy for Future Research Activity

HLA領域のエピゲノムは未だ不明な点が多く、その解明のために、以下の研究を推進していく。
・HLA領域のDNAメチル化解析:HLA6遺伝子座タイピング、および拡大HLA領域に位置する約6,000個のコモンSNPタイピングが終了したLCL92検体について、DNAメチル化チップによりHLA領域約14,000サイトのDNAメチレーションレベルを取得した。平成26年度は、統計解析を重点的に実施し、HLA遺伝子座固有、HLAアレル固有のDNAメチル化レベルを解明する。
・HLA領域のヒストン修飾解析:上記LCL24検体に関して、ヒストンH3K9メチル化修飾に特異的に結合するHP1分子を用いて、H3K9メチル化ヌクレオゾームを単離している。平成26年度は、そのヌクレオゾームDNAの配列決定を行い、HLA領域における上記ヒストン修飾の分布を解明する。H3K9修飾は主に転写抑制に関わっている。本解析の後に、抗ヒストンH3およびH4アセチル化抗体を用いたChip-seqにより、転写活性化修飾の分布を明らかにする。
・本研究で得られたSNP情報、DNAメチル化情報、ヒストン修飾情報をHLA 統合データベースに登録する。

  • Research Products

    (3 results)

All 2013 Other

All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 2 results) Remarks (1 results)

  • [Journal Article] Identification of independent susceptible and protective HLA alleles in Japanese autoimmune thyroid disease and their epistasis.2013

    • Author(s)
      Ueda S et al.
    • Journal Title

      J Clin Endocrinol Metab.

      Volume: 99 Pages: E379-383

    • DOI

      10.1210/jc.2013-2841

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] Identification of a KEAP1 germline mutation in a family with multinodular goitre.2013

    • Author(s)
      Teshiba R et al.
    • Journal Title

      PLoS One

      Volume: 8 Pages: e65141

    • DOI

      10.1371/journal.pone.0065141

    • Peer Reviewed
  • [Remarks] 九州大学 山本健 研究活動

    • URL

      http://www002.upp.so-net.ne.jp/kyama-Q/

URL: 

Published: 2015-05-28  

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