2023 Fiscal Year Annual Research Report
もつれ光子対放出原子核と分子プローブの創成による生体内化学環境の医療診断
Project Area | Creation of diagnostic therapy using nuclear-multi-molecular interaction probes with entangled photon pairs |
Project/Area Number |
22H05024
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Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
重河 優大 国立研究開発法人理化学研究所, 仁科加速器科学研究センター, 特別研究員 (60845626)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉山 暁 東京大学, アイソトープ総合センター, 助教 (40562715)
野村 幸世 東京大学, 医学部附属病院, 准教授 (70301819)
横北 卓也 東北大学, 電子光理学研究センター, 助教 (10802655)
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Project Period (FY) |
2022-05-20 – 2025-03-31
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Keywords | もつれγ線 / 放射性同位元素 / 分子プローブ / 薬剤送達システム / 医療診断 |
Outline of Annual Research Achievements |
もつれγ線イメージング用RIの候補となるTb-155およびAu-195の製造開発を進めた。まず、16枚の天然Eu電着標的に50 MeVのHe-4ビームを照射することで、Eu-153(He-4,2n)Tb-155反応の核反応断面積を測定し、Tb-155の製造条件を決定した。さらに、長寿命のEuトレーサーとTbトレーサーを利用して、還元・沈殿法と抽出クロマトグラフィー法により、マクロ量のEuから微量のTbを分離する手法を開発した。一方、天然のPt板に陽子ビームを照射することでAu-195を製造し、溶媒抽出法によって9割近い収率でPtからAu-195を分離することに成功した。また、化学分離後に発生した有機物と思われる不純物の除去方法の開発を進めた。 がん細胞表面のHER2に結合するVHH抗体およびaffibodyを使用した2種類のタンパク質プローブとPsyche-DOTA[In-111]を用いた実験系の構築を進めた。タンパク質プローブとPsyche-DOTA[In-111]はあらかじめチューブ内で結合した。複合体形成後、複合体の精製と濃縮を限外濾過カラムで行った。調製された複合体は、HER2陽性ヒト乳がん細胞KPL-4に添加し、0, 1, 24, 48時間後に細胞を回収し、内在化の時間経過によるもつれガンマ線角相関の測定を実施した。まだ、プレリミナリーなデータ取得であるが、時間変化と角相関には何らか関係があることが示された。 マウス胃癌細胞株YTN16の適切な免疫コンピテントなC57BL/6マウスへの移植法を確立したが、HER2を高発現したYTN16の移植には弱冠難渋している。そこで、現在、YTN16で高発現していることがわかっているFGFR4をターゲットとするプローブを作成中であり、このコントロールとしてのFGFR4をノックダウンしたYTN16を作成することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
もつれγ線分子間相互作用イメージングに適した核種の候補の一つであるTb-155とAu-195について、核反応断面積の測定や化学分離法の開発を順調に進めることができたため。さらに、細胞レベルから動物モデルで使用可能なプローブの準備を整えることができたため。また、イメージングに必要な最適なモデルの作成を進行させているため。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は、イメージング実験に十分な放射能量のTb-155およびAu-195を製造・化学分離し、A01班のイメージング実験に供することを目指す。Tb-155については、前年度に決定した照射条件でEu-153濃縮同位体標的へのHe-4ビームの照射を実施し、前年度に確立した手法で化学分離を行う。最終的に、不純物量1 μg以下で10 MBq以上のTb-155試料を得ることを目指す。Au-195については、昨年度に引き続き化学分離後の不純物量の低減方法の開発を進め、最終的に数MBqのAu-195試料を得ることを目指す。一方、新規候補核種として、La-140等の製造・化学分離手法の開発を進める。 細胞内への内在化により、もつれγ線の角相関の変化の計測の可能性が示された。今後は、これらの解析を詳細に進めていく。細胞実験では、内在化の速さの異なるプローブ(VHH-Cupidとaffibody-Cupid)を使用し、内在化の早いVHH-Cupidと内在化の遅いaffibody-Cupidでのもつれγ線の角相関の変化の違いが測定可能性の検証を進めていく。また同時に腫瘍移植モデルマウスでの腫瘍へのプローブ集積による、もつれγ線の角相関の変化、組織との相関などの解析に向けた検討を進めていく。 免疫コンピテントなC57BL/6マウスを用いたイメージングを目指す。マウス胃癌細胞株YTN16で高発現しているFGFR4をターゲットとしたプローブを作成し、イメージングを行うと同時に、これへのコントロールとしてFGFR4をノックダウンしたYTN16をすでに作成している。これらに対し、FGFR4をターゲットとしたプレターゲティングを行い、RIを腫瘍に集積させ、もつれγ線の角相関の変化の計測が可能か島添班と検証を進める。
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[Presentation] RADIOIMMUNOTHERAPY OF AT-211-LABELED ANTI-FIBROBLAST GROWTH FACTOR RECEPTOR 4 (FGFR4) ANTIBODY IS A PROMISING TREATMENT FOR PERITONEAL DISSEMINATION OF GASTRIC CANCER: IN IMMUNOCOMPETENT MICE STUDY2023
Author(s)
Komei Kuge, Hiroki Masuda, Wan-Ying Du, Tomohiko Yasuda, Akira Sugiyama, Hiromitsu Haba, Toshifumi Tatsumi, Nobuyoshi Akimitsu, Yoshitaka Kumakura, Hiroshi Yoshida, Yasuyuki Seto, Youichiro Wada, Sachiyo Nomura
Organizer
DDW2023
Int'l Joint Research