1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01041001
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
岡田 宏明 北海道大学, 文学部, 教授 (50002283)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
オルソン W.M. アラスカ大学, サウスイースト校, 教授
矢島 國雄 明治大学, 文学部, 助教授 (70130838)
岡田 淳子 北海道東海大学, 国際文化学部, 教授 (80050780)
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Keywords | 東南アラスカ / 北米北西海岸 / 貝塚 / 集落址 / 花粉分析 / 海洋適応 / トリンギット族 |
Research Abstract |
1989年および1990年度の東南アラスカのヘケタ島と周辺地域の現地調査による収集資料の整理・分析を目的として本研究が実施された。 1989年度資料は,ヘケタ島の主にチャック・レ-ク第1地点およびウォ-ム・チャック集落址から収集された石器・骨角器・自然遺物および歴史時代の遺物に加えて,周辺地域のトリンギット族およびハイダ族の古老からの聞き取り調査によるものである。ウォ-ム・チャック遺跡からは,廃棄された集落に残されていた鉄製品・陶器等を発見・保存した他に,土手で囲まれた竪穴様遺構の内部から発掘された骨角器や自然遺物について整理・分析が進められた。民族誌資料については,現地の事情に詳しいオルソン教授を中心に分析作業が進められた。 1990年度の考古資料は,プリンス・オブ・ウェ-ルズ島南部のハンタ-・ベイ貝塚,ヘケタ島のチャック・クリ-ク遺跡第3地点およびポ-トアリス洞穴から出土したもので,現地で作成した地形図・実測図等を含めて,北海道大学と北海道東海大学で整理作業を進めた。考古学的な現地調査と併行して,ハイダ族およびトリンギット族の廃棄され,あるいは復元された集落で菟集された関連資料の整理が行われ,ウォ-ム・チャック集落との比較に利用された。 両年度にまたがり,合計11点の ^<14>C年代が東京大学原子力総合センタ-によって測定された他,ウォ-ム・チャック出土の大量の魚骨の同定・分析が金子浩昌氏により,また花粉分析が研究協力者沖野慎二によって実施されたことが我々の調査結果を補強する効果をもった。以上の調査成果は現在印刷中の報告書“Heceta Island(2)"に関連論文を含めて掲載される予定である。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 岡田 宏明: "国際極北社会科学協会(IASSA)について" 極地. 53. 59-62 (1991)
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[Publications] Okada,Hiroaki他: "Introduction;Field Operations" “Heceta Island,Southeastern Alaska (2)". 1-4 (1992)
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[Publications] Okada,Atsuko: "Warm Chuck Village" "Heceta Island,Southeastern Alaska (2)". 5-8 (1992)
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[Publications] Yajima,Kunio: "Chuck Lake Site -- Loc.1;Loc.3" "Heceta Island,Southeastern Alaska (2)". 9-17 (1992)
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[Publications] Olson,W.M.: "British and American Contact in Southern Southeastern Alaska" "Heceta Island,Southeastern Alaska (2)". 57-67 (1992)
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[Publications] 岡田 宏明他: "Heceta Island,Southeastern Alaska (2):an Anthropological Survey in 1989/1990" Department of Behavioral Science Hokkaido University, 1-67 (1992)