1990 Fiscal Year Annual Research Report
植物組織培養によるインド-ルアルカロイドの化学研究
Project/Area Number |
01044025
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
坂井 進一郎 千葉大学, 薬学部, 教授 (20009161)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
PONGLUX D. チュラロンコン大学, 薬学部, 教授
ZENK M.K. ミュンヘン大学, 生物薬学科, 教授
STOCKIGT J. ミュンヘン大学, 生物薬学科, 教授
高山 廣光 千葉大学, 薬学部, 助手 (90171561)
相見 則郎 千葉大学, 薬学部, 助教授 (30009170)
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Keywords | インド-ルアルカロイド / 植物組織培養 / 化学変換 / アジマリン / 構造決定 / Rauwolfia serpentina / Aspidasperma queblacho blanco / Aspidosperma gmbir |
Research Abstract |
本研究組織内、代表者・坂井進一郎は平成2年12月13日より23日まで11日間にわたり、タイ国にて組織培養原料となる熱帯薬用植物の調査を行い、又分担者・相見則郎、高山廣光が平成2年10月25日より11月3日まで10日間にわたり共同研究者であるJ.Stockigt教授のドイツ・ミュンヘン大学薬学部並びに同教授の転任先のマインツ大学薬学部を訪問し、植物組織培養に関し研究実験の実状を討議した。なお分担研究者の1名であるタイ国チュラロンコン大学薬学部のD.Ponglux教授が平成2年10月13日より23日まで、11日間にわたり、ミュンヘン大学並びに千葉大学薬学部を訪問し、熱帯薬用植物の実験内容について実状の討議を行った。 前年度に引続き、インド-ルアルカロシド "アジマリン" のRauwolfia serpentina組織培養による化学変換で得た新アルカロイドRaumacline,NbーMethylraumaclineを、生合成類似の化学反応によって部分合成することに成功した。また同時に得られる19ーHydroxyーNbーmethylraumaclineのアジマリンからの誘導も完成に近い。更に前年度より引続き研究を行っているAspidosperma quebracho blancoの組織培養体より新インド-ル系アルカロイド2種が単離され、その特異な骨格を持つ化学構造を明確にし、それらが、原植物種中に含有される(ー)タベルニソンが数行程を経て代謝された二次代謝産物であることを生合成の観点から推論した。これらの成果は、平成3年3月末に行われる日本薬学会第111年会総会で発表される。なお、今回更に熱帯東南アジア地域でガンビアタンニンの原植物として知られるUncaria gambirについての細胞組織培養体についてもインド-ルアルカロイド系物質の探索を行ったが、検出には成功しなかった。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] L.Polz: "Biotransformation of Ajmaline in Plant Cell Cultures of Rauwolfia serpentina.The New Indole Alkaloids, Raumacline and N_bーMethylraumacline." Tetrahedron Letters. 31. 6693-6696 (1990)
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[Publications] H.Takayama: "Partial Synthesis of Rauwolfia Alkaloids,Vomilenine and 19zーVomilenine,and Their Relative Thermodynamic Stability as Revealed by Their Transformation into Perakine." Chem.Pharm.Bull.39. 266-269 (1991)
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[Publications] N.Aimi: "Three Novel Metabolites in Cultured Cells of Aspidosperma quebrachoーblanco" in preparation.