1991 Fiscal Year Annual Research Report
植物組織培養によるインド-ルアルカロイドの化学研究
Project/Area Number |
01044025
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
坂井 進一郎 千葉大学, 薬学部, 教授 (20009161)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
PONGLUX D. チュラロンコーン大学, 薬学部, 教授
ZENK M.H. ミュンヘン大学, 生物薬学科, 教授
STOCKIGT J. マインツ大学, 薬学部, 教授
高山 廣光 千葉大学, 薬学部, 助手 (90171561)
相見 則郎 千葉大学, 薬学部, 助教授 (30009170)
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Keywords | 植物組織培養 / インド-ルアルカロイド / 構造決定 / 生物変換 / Rauwolfia serpentina / Raumacline / Aspidosperma quebracho blanco / Aspidochibine |
Research Abstract |
本研究代表者・坂井進一郎は平成3年9月7日から19日までドイツ・マインツ大学薬学部にて、また、平成4年2月11日から19日までタイ国チュラロンコ-ン大学にて、それぞれ本研究組織内の分担研究者と、植物組織培養に関し研究実験の実状を討議した。また、分担研究者であるマインツ大学・Stoeckigt教授が、平成3年9月と平成4年2月に二度にわたり、千葉大学薬学部を訪問することにより実験討議を重ね、成果を得た。 1.前年度に引き続き、Rauwolfia serpentina培養細胞による生物変換の手法を用いて、インド-ルアルカロイド"アジマリン"から2種の新規代謝産物を得ることができた。これらの化合物は、本手法により既に得られているRaumaclineが更に酵素による酸化を受け生成したと考えられる19(s)ーHydroxyーN_bーmethylraumaclineと6αーHydroxyraumaclineであり、アジマリンを出発原料とした生合成類似の化学変換反応により部分合成し、これらの構造決定と共に大量供給への道を開拓できた。 2.前年度より継続しているAspidosperma quebracho blancoの組織培養より得られるインド-ルアルカロイドに関する研究については、新骨格を持つAspidochibineに加え、3ーOxoー14,15ーdehydrorhazinilamと11ーHydroxytubotaiwineを単離し、最新の二次元NMR測定法を駆使することにより構造を明らかにした。これら化合物類は全て、原遇物では生産されない物質をあり、これらが特異的に生成することは脱分化植物細胞と原植物の代謝機能の差異の面からも興味深い。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] N.Aimi: "Novel Indole Alkaloids from Cell Suspension Cultures of Aspidosperma quebracho blanco Schlecht" Tetrahedron Letters. 32. 4949-4952 (1991)
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[Publications] S.Endress: "Isolation,Identification and Chemical Synthesis of 6α-Hydroxyraumacline,a novel Alkaloid form cultivated Rauwolfia serpentina Cells" Planta Medica.
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[Publications] H.Takayama: "Structure and Synthesis of a New Indole Alkaloid,19(S)-Hydroxy-N_b-methylraumacline,obtained by the Biotransformation of Ajmaline in Plant Cell Cultures of R.serpentina" Tetrahedron.