1990 Fiscal Year Annual Research Report
わが国における火山学の基礎研究のあり方に関する総括的研究
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01102035
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
加茂 幸介 京都大学, 防災研究所, 教授 (70025328)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浜口 博之 東北大学, 理学部, 教授 (20004385)
久城 育夫 東京大学, 理学部, 教授 (80011526)
荒牧 重雄 東京大学, 地震研究所, 教授 (60012895)
松尾 禎士 電気通信大学, 自然科学系, 教授 (30015490)
井田 喜明 東京大学, 地震研究所, 教授 (30013535)
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Keywords | 火山 / 噴火機構 / マグマの発生・上昇 / 火山の構造・成長 / テクトニクス / 地球環境 / マグマだまり / 火山噴火予知 |
Research Abstract |
前年度、物理・化学・地質/地形・岩石・噴火予知の5分野から検討された重要課題について学際的見地から現象別に(1)マグマの発生・上昇,(2)噴火機構、(3)構造・成長、(4)火山活動と地球環境、(5)火山観測・噴火予知の5分科に整理した。その上で、研究分担者25名と研究協力者39名計64名で上記の5WGを構成し、これらの重要課題を具体的に推進する方策を検討した。なお、この5WGに加えた(6)研究・教育の組織・体制のWGにおいて、火山学の基礎研究を推進する組織と体制について検討を行った。次の課題について、「現状と問題点」、「課題と方策」の論点で検討を加え整理した。I.マグマの集積・分離・上昇の物理学/マグマ起源物質の研究/地球外天体の火山/地球史と火山、II.噴火の起動力/噴火前のマグマの挙動/発泡と脱ガス/マグマ中の揮発性物質/マグマのテクスチャ-/マグマの物性/熱水機構・マグマと水の相互作用/地震・微動および火山体の変形/噴火の観測と記載/噴出物の運動/洪水玄武岩と硅長質マグマの巨大噴火/噴火の規模と様式、III.火山の深部構造/火山の浅部構造/マグマの供給系/火山の成長/火山活動の年代測定/地熱の調査・研究と火山研究/火山カタログ/ボ-リング/海底火山、IV.揮発性物質の放出量/テフラの放出量/火山活動と地球環境,V.火山観測の動向/地球物理学的な側面/海底火山観測の側面/地球化学的な側面/地質学・地形学的な側面、VI.火山学の未来像、研究と教育の組織と体制。本研究の中間段階において、「火山学の基礎研究における課題と展望」と題するシンポジウムを開催し、問題点を討論し整理した。また、この全体的成果は、昨年印刷した「火山学の基礎研究の動向(資料編)」に加えて、「火山学の基礎研究の課題と展望」として印刷中である。なお、この報告書は本研究班の構成員の共同執筆であり個々の著者名は掲載しないので、特に、学会誌等に発表の予定はない。
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