1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01301078
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
三輪 芳朗 東京大学, 経済学部, 教授 (90109158)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西村 清彦 東京大学, 経済学部, 助教授 (70164580)
新飯田 宏 横浜国立大学, 経済学部, 教授 (90017947)
鶴田 俊正 専修大学, 経済学部, 教授 (50119393)
倉沢 資成 横浜国立大学, 経済学部, 教授 (40018057)
伊藤 元重 東京大学, 経済学部, 助教授 (10128564)
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Keywords | 流通 / 産業組織 / 企業間取引関係 / 参入障壁 / 情報 / 大店法 / 返品 / 多段階性 |
Research Abstract |
本研究プロジェクトの最終年度である平成2年度は、4月上旬のコンファレンス(於御殿場)で始まり、そこで報告された論文を改訂し、発展させる作業を中心に展開された。中心的な成果は、平成3年2月に刊行された『日本の流通』(三輪・西村編、東京大学出版会)に結実している。 本研究は、日本の流通システムについて、それを構成する関係企業の行動、企業相互間の連携関係を整合的に説明し得る理論的フレ-ムワ-クを構築し、(1)日本の流通システムの機能メカニズムを経済学的に理解すること、(2)国際的視野から見た特異性を明確に浮かび上がらせることを目的とする。従来、「事情」の「解説」に任されていた分野に、最近の経済理論を武器にして本格的に取り組み、研究メンバ-も、産業組織、企業行動の現実的側面に関心の深い研究者に限定せず企業理論に関心の深い研究者を加えた。研究を進める過程で、必要に応じて研究メンバ-の追加的な参加を求めたため、『日本の流通』への参加者は当初よりの参加者の2倍以上に膨れ上がっている。 共同作業の主たる成果である『日本の流通』は、全編は「日本経済と流通」「日本の流通の特徴」「流通規制と政府活動」「流通と情報」の4つの部分に分かれ、13の研究論文と、2つの総括的なコメント論文で構成され、450頁に及ぶ。研究参加メンバ-は当初計画以上の成果を挙げたと自負し、今後の研究の基礎としての役割を十分に果たし得る成果であると確信している。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 三輪 芳朗: "「返品ー発生メカニズムと政策的対応」" 『経済学論集』. 57. (1991)
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[Publications] 伊藤 元重・松島 茂: "「日本の流通ーその構造と変化」" 『ビジネスレビュ-』. 9月号. 14-32 (1989)
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[Publications] 西村 清彦・坪内 浩: "「日本の流通は消費者にとって効率的か?産業連関表に基づく消費財流通マ-ジン率の日米比較」" 『経済学論集』. 56. 43-59 (1990)
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[Publications] 西村 清彦・坪内 浩: "「業種別・品目別流通マ-ジン推計:日米比較」" 『経済学論集』. 56. 111-138 (1990)
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[Publications] Maruyama,Masayoshi: "“Vertical Market Structure and Price Competition,"" <Annals of the School of Business Administration>___ー. 34. (1990)
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[Publications] Wakasugi,Ryuhei: "“Japanese Corporate Adjustment to Yen Appreciation"" edited by Stefan Gerlach and Peter A.Petri,<The Economics of the DollarCycle,>___ー The MIT Press. (1990)
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[Publications] 三輪 芳朗: "『日本の企業と産業組織』" 東京大学出版会, 350 (1990)