1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01302012
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
大沼 甫 東京工業大学, 理学部, 教授 (00011544)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阿部 恭久 京都大学, 基礎物理学研究所, 助教授 (80000868)
早川 俊一郎 足利工業大学, 教授 (60137693)
藤岡 学 東北大学, サイクロトロンラジオアイソトープセンター, 教授 (70016111)
加藤 静吾 山形大学, 教養学部, 教授 (70013422)
石原 正泰 東京大学, 理学部, 教授 (40013396)
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Keywords | リングサイクロトロン / 核構造 / 核反応 / 不安定核 |
Research Abstract |
本年度は各サブグル-プにおいて活発な討論と準備作業が行われた。特にオンライン質量分析器、反跳核分析器、2πガンマ線検出器、汎用錯乱槽などは本年度より稼働を開始し、予備的なデ-タが出始めており、その解析・検討と議論が理論研究者も交えて進められている。中でも、^<197>Auのタ-ゲットを^<14>Nビ-ムで照射したときに得られる^<12>Bのスピンが大きい偏極を持っていることが実験で明らかにされた。また、Beタ-ゲットを^<13>Cビ-ムで照射したときに得られる^<11>Beの反応断面積の測定から^<11>Beも^<11>Liと同様に周囲に大きな中性子の雲を持っていることが示された。2πガンマ線検出器と汎用錯乱槽では、重イオン反応に伴う高エネルギ-ガンマ線が反応生成核と同時計測しながら観測され、現在磁気テ-プの解析が行われている。天体核反応に関連しては、24Mgビ-ムを用いて、^<20>Mgの生成が観測され、今後そのベ-タ崩壊のデ-タを得ることが期待される。スペクトロメ-タ-電磁石とスウィンガ-電磁石は平成元年11月に搬入され、据え付け・調整・配線・配管等が終了し、現在磁場測定が行われている。 平成元年10月には、理研で「軽・軽重イオン核反応の話題」研究会が開かれた。この研究会には3名の外国人研究者のほか、全国から約60名の研究者が参加したが、一部の国内参加者には本研究から旅費・滞在費の補助を行って活発な討論がなされた。この参加者数は当初の予定をはるかに上回るもので、そのため急遽ポスタ-セッションが追加された。また、平成2年1月に大阪大学核物理研究センタ-で偏極研究会が開かれたが、この研究会にも本研究分担者が参加し、理研における偏極イオン加速の可能性と意義について意見交換を行った。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] H.Ohnuma: "RIKEN Swinger-Spectrometer System" Proc.International Symposium on Heavy Ion Research with Magnetic Spectrographs. MSUCL-685. 101-107 (1989)
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[Publications] M.Fukuda: "Measurement of Reaction Cross section using ^<11>B Beam" RIKEN-AF-NP-81. 1-7 (1989)
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[Publications] T.Kubo: "The Projectile Fragment Separator at RIKEN Ring Cyclotron Facility" RIKEN-AF-NP-83. 1-10 (1989)
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[Publications] K.Asahi: "Spin-Polarized Radioactive Isotopes Beams from Intermediate Energy Heavy Ion Collision" RIKEN-AF-NP-85. 1-10 (1989)
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[Publications] K.Asahi: "New Aspect of Intermediate Energy Heavy Ion Reactions:Large Spin Polarization of Fragments" RIKEN-AF-NP-87. 1-12 (1990)
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[Publications] H.Hatanaka: "Proceedings of the RIKEN Synposium on Light and Light-Heavy Ion Reactions" 理化学研究所, 249 (1989)