1990 Fiscal Year Annual Research Report
鉱物学及び結晶学的手法による酸化物高温超伝導体及び関連物質の研究
Project/Area Number |
01302020
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
末野 重穂 筑波大学, 地球科学系, 教授 (30110513)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丸茂 文幸 東京工業大学, 工業材料研究所, 教授 (10013492)
松本 〓生 金沢大学, 理学部地学教室, 教授 (20019467)
福長 脩 東京工業大学, 無機材料研究所, 教授 (20199251)
小松 啓 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (00108565)
青木 秀希 東京医科歯科大学, 医料材料研究所, 教授 (80014166)
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Keywords | 酸化物超伝導体 / 結晶合成 / 結晶構造解析 / 相転移 / 不定比化合物 / 超格子 |
Research Abstract |
本研究の目的は、多相・多成分系の物質であり、相転移、双晶、不定比化合物、超構造の存在などの複雑な様相を示す物質の合成、分析、構造解析に対して十分な知識と技術を持っている鉱物学系研究者によって酸化物超伝導体の研究を行うことにある。 今年度は、鉱物学各分野の研究者がそれぞれ独自の研究を行なうと共に、研究分担者会議を兼ねた研究会を開き、その折に酸化物超伝導体研究に成果を挙げている最先端の研究者を招いて講演をしてもらうなど現在の研究の動向の調査を行なった。研究会においては今後の酸化物超伝導体の研究に鉱物学・結晶学が果たしうる役割、他分野への貢献の大きな研究などの方向ずけについて討論・検討を行なった。各研究分担者の研究手法により研究班を結成し、共同研究の流れが滞りなく行えるよう以下のような合成研究班と物性研究班の組織を作った 合成研究班(小野、小松、宮脇、青木、福長、吉朝)多成分多相系の相図作成などに用いられている合成技術を活かして合成実験を行った。また構造解析に適した結晶度のよい単結晶試料及び粉末試料の合成を目指すとともに、酸素雰囲気制御下、高圧下など特殊条件下での新しい物質の合成を試みた。特に小松等によるBi系試料の高温下でのその場結晶成長観察試料についての各相の組成と構造の同定実験は今後の発展が期待される。 物性研究班(末野、田賀井、大政、留岡、松本、大塚、芦田、堀内、佐々木、中井)精密結晶構造解析、超格子積層の解析、組成分析、その他の物性解析を行った。
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[Publications] Jinhua Ye,H.Horiuchi,T.Shishido & T.Fukada: "Structure of V_2Sn_2Ga" Acta Crystallographica. C46. 1193-1195 (1990)
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[Publications] 末野 重穂: "SIMSによるセラミックスの微量分析ー最近の進歩ー" セラミックデ-タブック'90工業と製品. 72. 147-152 (1990)
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[Publications] A.Ono,Y.Uchida & S.Takenouchi: "Preparation and Properties of Superconducting Cupper Oxides (Pb,Cu),(Sr,Ba)_2,(Y,Ca)Cu_2Oz" Japan,J,Appl.Phys.29. 1086-1088 (1990)
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[Publications] A.Yoshiasa,Y.Inoue,F.Kanamaru & K.Koto: "Local Structure and spin state of Co^<4+> ions in the perovskiteーtype SrCo_<1ーx>Mn_xO_3 solidーsolution" J.Solid State Chem.86. 75-81 (1990)
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[Publications] S.Sasaki,Z.Inoue,N.Ii & S.Takekawa.: "ElectronーDensity Study of YBa_2Cu_3O_<7ーx>" Acta Cryst,B.
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[Publications] T.Inoue,H.Komatsu: "A method for improving superconductivity in plate crystals of Dy Ba_2Cu_3O_y" J,Crystal Growth. 99. 925-928 (1990)