1990 Fiscal Year Annual Research Report
高速艇(ITTC)共同研究艇の性能に関する總合的研究
Project/Area Number |
01302037
|
Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
仲渡 道夫 広島大学, 工学部, 教授 (20034324)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
姫野 洋司 大阪府立大学, 工学部, 教授 (50081394)
田中 一朗 大阪大学, 工学部, 教授 (30028964)
貴島 勝朗 九州大学, 工学部, 教授 (90038042)
藤野 正隆 東京大学, 工学部, 教授 (10010787)
加藤 洋治 東京大学, 工学部, 教授 (00010695)
|
Keywords | 尺度影響 / 浸水面積 / 形状影響係数 / トリム / 沈下 / スプレイ |
Research Abstract |
昨年度、本研究費で購入した0.25m〜0.75mの4隻の模型船を用いて実験を行うと同時に他の研究機関での1m〜4mの比較的大きい模型船の実験結果をも併せて、性能に対する尺度影響の研究を行った。 (1) 曳航試験方法に関して 模型を曳航する方向はプロペラ軸方向と厳密に一致させなくとも抵抗値、トリム等の結果に与える影響は少い。航走時の浸水面積変化の計測は模型のサイズによる差より、計測方法による差が大きく透明模型によるものが一番良い。付加物の有無殊にスプレイストリップの影響は大きく、正確な仕上げを要する。曳航電車の走行による空気力が試験水面を乱す影響と、模型艇のデッキの有無は模型に作用する力の計測に少なからぬ影響を与えることが判った。また浅い水槽を高速で曳航する場合に浅水影響の注意が必要であった。 (2) 艇に作用する流体力に関して 各サイズの多数の全抵抗曲線を解析して形状影響係数Kのフル-ド数影響を求めた。その結果、通常の排水量型船型とは異なり、KはFn数の変化につれて0.2〜1.0の範囲で大幅に変ることが判明した。また造波抵抗の解析では水槽の浅水影響の考慮が必要であった。 (3) トリム、沈下、スプレイに関して トリム、沈下の記録からは一見サイズの影響は見られなかったがスプレイの記録はサイズによって大きな差があり、詳しく調べると姿勢にもこの影響が含まれていて、このことは抵抗値の解析からも判った。 (4) 尺度影響に関して 今回の一連の研究で0.75m〜0.25mのサイズの範囲では粘性や表面張力に起因する尺度影響が各試験において把握された。これらの影響は1m以上のサイズの模型では顕著ではなく従来は余り詳しく判っていなかった。
|
Research Products
(2 results)
-
[Publications] H.Tanaka;M.Nakato;K.Nakatake;T.Ueda;S.Araki: "Cooperative Resistance Tests with Geosim Model of a HighーSpeed SemiーDisplacement Craft" 日本造船学会論文集. (1991)
-
[Publications] ITTC HighーSpeed Marine rehicles Committee: "Report of the HighーSpeed Marins rehicles Committee" Proceedings of 19th International Towing Tank Conference vol 1.(Madrid Spain). 289-359 (1990)