1989 Fiscal Year Annual Research Report
小規模伐出生産における路網と搬出システムに関する研究
Project/Area Number |
01304019
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture |
Principal Investigator |
上飯坂 實 東京農業大学, 農学部, 教授 (90011791)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
酒井 秀夫 宇都宮大学, 農学部, 助教授 (70126069)
峰松 浩彦 東京農工大学, 農学部, 助教授 (60011988)
小林 洋司 東京大学, 農学部, 助教授 (00111394)
猪内 正雄 岩手大学, 農学部, 助教授 (10003782)
村山 茂明 宇都宮大学, 農学部, 教授 (80007872)
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Keywords | 小規模伐出システム / 地形条件 / 路網密度 / 低コスト林道 / 林内作業車 / 労働生産性 / 労働負担 / 機械の普及 |
Research Abstract |
宮城県登米町における現地調査を含め、研究分担者全員の研究会を3回実施し討議を行った。以下、主要な研究事項について概要に述べる。 1.登米町の林内路網密度を複合路網密度理論により算定し(公道+林道)13.7m/haを得た。次に作業道を含めた路網密度を求め今後開設単価1万円/m程度の作業道を42.6m/haまで作設することで中距離架線と林内作業車により合理的な集運材作業が期待されることを示した。 2.登米町森林整備計画地域内の約2千haを対象に、これを4ブロックに分割し前述の路網密度に相当する路線配置を行った。路線配置に必要な1.地形、2.計画区域、3.施業区分領域、4.既設道路の路線位置の地理情報は1/5000森林基本図を用い大型計算機により数値化した。 3.林内路網を到達性により評価する手法および循環路網形成の問題が提起され、さらに研究をすすめることとした。 4.複合路網において重要な役割を果たす低規定林道の設計上の問題はいかに地形に順応させるかと言う点に集約される。また排水処理は洗越し工が考えられるが、さらに現地試験を行い保全工法について検討したい。これに関連して新潟大学佐渡演習林における開設デ-タを検討した。 5.林内作業車の搬出システムとしてタワ-付小型運材車による軽架線タイプが労働生産性が高い。ただし短距離木寄せの場合ウインチによる方法が有利であるが、さらに地形との関連で試験を行う必要がある。 6.眼球運動測定装置ト-ク・アイシステムにより土場及び作業道上で走行試験を行い幾つかの興味ある知見を得た。使用機種は林内作業車4機種である。同時に作業者の作業負担についても調査を行った。 7.林業機会普及の仕組みを明らかにするために、栃木県下を対象に機械の普及台数調査と森林組合を対象にアンケ-ト形式の聞き取り調査を行った。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 猪内正雄・笠井俊哉: "小型運材車による集材作業の体系化-木寄せ方法による最適使用域-" 第101回日本林学会大会発表論文集. (1990)
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[Publications] 田坂聡明・井上公基・立川史郎・上飯坂實: "小規模伐出のための車両系による集運材作業の評価(I)-林内作業車運転時の位置情報収集作業の分析-" 第101回日本林学会大会発表論文集. (1990)
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[Publications] 立川史郎・井上公基・田坂聡明・上飯坂實: "小規模伐出のための車両系による集運材作業の評価(II)-林内作業車の操作性-" 第101回日本林学会大会発表論文集. (1990)
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[Publications] 井上公基・立川史郎・田坂聡明・上飯坂實: "小規模伐出のための車両系による集運材作業の評価(III)-オペレ-タ-の視野範囲-" 第101回日本林学会大会発表論文集. (1990)