1989 Fiscal Year Annual Research Report
現代社会におけるストレス問題の解明に関する実験予防疫学的研究
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01304034
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
斎藤 和雄 北海道大学, 医学部, 教授 (80000917)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
糸川 嘉則 京都大学, 医学部, 教授 (80025593)
森本 兼曩 大阪大学, 医学部, 教授 (20143414)
田中 平三 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 教授 (70047215)
青山 英康 岡山大学, 医学部, 教授 (40032875)
鈴木 継美 東京大学, 医学部, 教授 (80009894)
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Keywords | ストレス / 高次神経活動 / 微量元素 / ラジカル反応 / 栄養 / 脳波 |
Research Abstract |
第1回全体会議で研究分担課題と研究方法などについて討論を行い、最初にストレスの定義と概念についての統一化を計った。その後、研究者個々に研究を推進した。斎藤はラット脳内各部の微量元素濃度とストレスとの関連、鈴木(継)は各種企業勤務者の実態調査に基づくストレス対応策、青山はストレス評価調査結果と職業特性との関連、田中は集団検診受診者の面接調査に基づく循環器疾患や悪性腫瘍の発生とストレスとの関連、森本は調査紙法によるストレス量評価とリンパ球機能変化との関連、糸川は飼料中に含まれるビタミンB群の量と飼料摂取後のストレス反応との関連、川井は消化器疾患に関するストレスの影響、西野は過酸化脂質直接検出法の開発、川西はストレスに伴う活性酸素の毒性分析、小島はメタロチオネイン定量法の確立、笹川は温熱ストレスがラットの成長に与える影響の解明、徳永はストレスとヘムオキシゲナ-ゼの代謝との関連、和田はモノアミンオキシダ-ゼ阻害物質の分離精製、鈴木(庄)は騒音の睡眠脳波影響評価、山下は寝たきり老人のストレス状態評価について研究を行った。第2、3回全体会議では各研究者による報告を行い、ストレス起因性もしくは関連性疾患(特に循環器疾患、消化器疾患)の発生率に関する疫学的分析、調査紙法や生理機能検査法によるストレス評価方法の確立、生体内微量元素の動態やリンパ球機能、さらに活性酵素によるDNA損傷の特異性、細胞内ヘム蛋白質の変動、メタロチオネインの生成をもとにした生体へのストレス影響分析、労働作業特性、睡眠、栄養摂取にみられる生活行動とストレス反応などについての研究成果が明らかにされ、今後、ストレスの定量化、ストレス反応のメカニズムの解明、および対応策を総合的に明らかにすることが確認された。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] Takehito Takano: "Metabolism of dichloromethane and the subsequent binding of its product,carbon monoxide,to cytochrome P-450 in pertused rat liver" Toxicology Letters. 40. 93-96 (1988)
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[Publications] Kazuo Saito: "Effect of Noise on Higher Nervous Activity" Journal of Sound an Vibration. 127. 419-424 (1988)
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[Publications] 糸川嘉則: "潜在性ビタミン欠乏症" 臨床成人病. 19. 1153-1160 (1989)
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[Publications] 川西正祐: "発がん物質によるヒトがん遺伝子の損傷の解析" 病態生理. 8. 441-442 (1989)
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[Publications] 鈴木庄亮: "騒音環境下の睡眠・定常音曝露が促す入眠と睡眠深度" 医学のあゆみ. 149. 935 (1989)
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[Publications] 西野幸典: "ラット脳内銀結合タンパク質" 日本衛生学雑誌. 45. 509 (1990)
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[Publications] Kazuo Saito and Toshiyuki Hosokawa: "VRT(Visual Reaction Test)as a New Apparatus for Fatigue Measurement" Hokkaido University Press, 51 (1988)