1990 Fiscal Year Annual Research Report
心血管系に作動する新化合物の探索と構造ー活性相関の基礎的研究
Project/Area Number |
01430022
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
山中 宏 東北大学, 薬学部, 教授 (40004551)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
細田 宏 東北大学, 薬学部, 助教授 (10004607)
佐藤 進 東北大学, 薬学部, 教授 (80004604)
野副 重男 東北大学, 薬学部, 教授 (50013305)
福本 圭一郎 東北大学, 薬学部, 教授 (50004586)
金子 主税 東北大学, 薬学部, 教授 (40013833)
|
Keywords | 薬理活性物質 / DBH阻害作用 / asートリアジン / アシルヒドラジン / フザリン酸 / ジギトキシン / プロスタグランジン / 降圧評価 |
Research Abstract |
<山中,今野>___=の担当部分は,前年度実績をふまえて順調に進展した。まず,6位置換ピリダジンー3ーカルボン酸類中に,本研究全体の基準化合物であるフザリン酸を上まわるDBH阻害作用を持つ化合物を見出し,動物での抗圧作用の評価を佐藤に依頼した。なお,本研究中ピリダジンー3ーカルボン酸エステルについて異常な反応性を認めたので,これを基礎化学として検討整理し,日本薬学会第110年会で報告した。(学会誌投稿中) また今年度あらたにヒドララジン(市販医薬品)をリ-ド化合物とするasートリアジンアシルヒドラジン類をデザインし,探索合成を実施した。 <金子>___=は光学活性な1,3ーオキサジンー4ーオン類の不斉de Mayo反応を活用し,イリドイド型天然物に至る高効率合成法を開拓した。これにより次年度に数多くの被験化合物を合成する途が開けたことになった。 <福本>___=は光学活性ベンゾシクロブテンの一般性の高い合成法を確立し,この化合物の分子内DielsーAlder反応によってジギトキシンのBCD環部に対応する立体構造を持ち,ブテノリド形成の足場を備えた三環性化合物の高光学純度合成に成功した。 <野副>___=の天然物中からの心血管系作動物質検索については,多大の努力にもかかわらず,顕著に有効な化合物を見出には至っていない。 <佐藤>___=は無麻酔下の高血圧自然発症ラットでの観血的持続血圧測定法を確立(フザリン酸25mg/kg)腹腔内投与後3〜4時間で30mmHgの最大降圧,7時間でほゞ回復)し,この方法を駆使して合成担当グル-プから提供された被験化合物についての評価を進めている。なお,本研究の背景となる高血圧自然発症ラットにおけるカテコ-ルアミンの代謝の正常ラットとの差異を基礎的に研究し,その結果を学会に報告した。(投稿中) <細田>___=については,研究分担者を交替したこと,他の分担者の研究が体内動態解析のレベルにまで進んでいないので,特記すべきことはない。
|
Research Products
(6 results)
-
[Publications] Shoetsu Konno: "Chlorination of 5,6ーDimethylー3ーphenylーasーtriazines" Heterocycles. 31. 1933-1935 (1990)
-
[Publications] 今野 昌悦: "ド-パミンβーヒドロキシラ-ゼ阻害作用を有する6ー置換ピリダジンー3ーカルボン類の合成" 日本薬学会第110年会講演要旨集(Chem.Pharm.Bull.,). 2. 30 (1990)
-
[Publications] 今野 昌悦: "1,2,4ートリアジン類の逆電子要請型DielsーAlder反応によるピリジン誘導体および関連化合物の合成" 第21回複素環化学討論会講演要旨集. 25-28 (1990)
-
[Publications] Chikara Kaneko: "Use of 1,3ーDioxinー4ーone and Their Related Compounds in Synthesis Part28〔1〕.Asymmetric de Mayo Reactions" J.Heterocyclic Chem.(1991)
-
[Publications] Keiichiro Fukumoto: "A Novel Approach to Optically Active TransーBenzoperhydroindan" Chemical Communications. (1991)
-
[Publications] Susumu Satoh: "Changes in Tissue Catecholamine Contents in Spontaneously Hypertensive and Normotensive Rats" Clinical and Experimental Pharmacol.and Physiol.(Australia). (1991)