Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
細田 宏 東北大学, 薬学部, 助教授 (10004607)
佐藤 進 東北大学, 薬学部, 教授 (80004604)
野副 重男 東北大学, 薬学部, 教授 (50013305)
福本 圭一郎 東北大学, 薬学部, 教授 (50004586)
金子 主税 東北大学, 薬学部, 教授 (40013833)
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Research Abstract |
リフザリン酸関連化合物の合成ーー1,2,4ートリアジン類から逆電子要請型DielsーAlder反応を用いてピリジンαカルボン酸誘導体を合成する方法,およびピラジンαカルボン酸の5位置換体を合成する方法については,当初計画の事項はすべて検討した。その結果得られた新規物質の中から,フザリン酸を越える降圧作用を持つ化合物を見い出し,学会で報告した。 2)ヘテロ環アシルヒドラジノ体の合成ーーアダマンチル基を持つ1,2,4ートリアジン類について,アシルヒドラジノ体を中心に合成ル-トを検討し,反応論的に整理すると共に,合成した新規化合物の降圧作用を評価し,化合物の親油性が,薬理活性に大きな要素となることを確認した。なお合成研究の際見出された閉環反応については,学会で発表した。 3)その他の1,2,4ートリアジン誘導体関係ーー1,2,4ートリアジン誘導体の合成化学が,当初の計画以上に進展したので,計画外に多くの炭素鎖誘導体を独自の方法で合成し,これについて降圧作用を検討したが,この領域からは,有効な化合物が見出されなかった。したがって,降圧作用の発現には1,2,4ートリアジンという母核だけでは不充分であり,親油性を増加する置換基と環内窒素との関連においてキレ-ト形成能を持つ官能基の存在が不可欠であるとの結論を得たことになる。 4)1,3ーオキサジノンからの合成化学ーー計画のハロゲン化されたCoreyラクトン合成のル-トは,中間体が不安定のため,達成できなかったが,代りにCF_3基を持つ化合物を検討し,CF_3基を持つCoreyラクトンの合成を完成した。 5)ジギトキシン合成中間体の評価ーー計画したジギトキシゲニンのE環構築には致らなかったが,対応するA〜D環を持つ中間体に新規物質が多い点に着目し,降圧作用を測定中である。
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