1989 Fiscal Year Annual Research Report
アビダルマ仏教における大乗的思潮の形成ーパソコン・デ-タベ-スを活用してー
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01450003
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Research Institution | Otani University |
Principal Investigator |
吉元 信行 大谷大学, 文学部, 助教授 (50103122)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅野 玄誠 大谷大学, 真宗総合研究所, 嘱託研究員
船橋 尚哉 大谷大学, 短期大学部, 教授 (70081966)
田中 教照 武蔵野女子大学, 短期大学部, 教授 (20105935)
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Keywords | アビダルマ仏教 / パソコン / デ-タベ-ス / 大乗的思潮 / サ-ラサンガハ / 大乗阿毘達磨集論 / パ-リ・サンスクリット語索引 / 過去仏・未来仏思想 |
Research Abstract |
1.基礎作業:パソコン・デ-タベ-スを活用して、アビダルマ仏教における大乗的思潮の形成を究明するために、基礎資料として、南伝アビダルマ・アッタカタ-文献の要綱書たる“Sarasangaha"の全文を、マルチリンガル・ワ-プロ「Koa-TechnoMate」によりデ-タ入力した。北伝アビダルマの基礎資料“Abhidharmasamuccaya"については、梵文散逸部分のチベット訳の扱いに問題点があったため入力に手間取り、来年度5月までにはデ-タ入力完了予定である。 2.研究支援プログラム:周知の如く、市販のデ-タベ-スではパ-リ・サンスクリット語のソ-トができないので、次の研究協力者に研究支援プログラムの作成を依頼し、完成した。清水公庸「STP サンスクリット・チベット・パ-リ語文献研究支援プログラム」、柏原信行「パ-リ・サンスクリット語文献索引作成支援プログラム」。これらによって、次年度に予定している基礎デ-タ解析の作業が容易になる。 3.研究活動:本年度1年間に分担者及び協力者による合計43回の研究打ち合わせ会・研究会を持った。そのうち下記の2回は、公開研究会にして、広く内外識者の意見を求めた。平成元年12月21日、上記2名の協力者による研究支援プログラムの紹介。平成2年1月29日、研究報告「阿毘達磨集論における修行について」分担者田中教照氏。その他、学外のデ-タベ-ス研究会などに出席して、情報の収集にもつとめた。 4.研究成果:本年度は上記基礎作業が中心であるため、特筆すべき成果はないが、代表者・分担者とも、その経過報告として、本研究の序論に相当する「原始仏教における過去仏・未来仏思想の形成」を始めとして、別紙のような諸論文を発表し、次年度に研究成果を纏めるための問題提起をした。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 吉元信行: "仏陀最晩年の福祉思想" 日本仏教社会福祉学会年報. 20号. 73-89 (1989)
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[Publications] 吉元信行: "原始仏教における過去仏・未来仏思想の形成" 大谷大学真宗総合研究所研究紀要. 7号. 1-36 (1990)
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[Publications] 田中教照: "戒・定・慧ー修行道の体系ー" 岩波講座 仏教思想. 10. 4-25 (1989)
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[Publications] 舟橋尚哉: "書評 勝呂信静著『初期唯識思想の研究』" 仏教学セミナ-. 50号. 38-45 (1989)
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[Publications] 浅野玄誠: "他学説のサ-ンキャ観一" 宗教研究. 283号. (1990)