1990 Fiscal Year Annual Research Report
国際化社会の中でのナショナル・アイデンティティ-の形成過程の研究
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01450044
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
柴野 昌山 京都大学, 教育学部, 教授 (40025101)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
天野 正輝 京都大学, 教育学部, 助教授 (90024992)
坂野 登 京都大学, 教育学部, 教授 (80025105)
和田 修二 京都大学, 教育学部, 教授 (50025102)
稲葉 宏雄 京都大学, 教育学部, 教授 (10025108)
中川 久定 京都大学, 文学部, 教授 (20023559)
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Keywords | ナショナリズム / ナショナル・アイデンティティ- / パトリオティズム / 愛国心 / 民族主義 / 国際主義 / 愛着行動 |
Research Abstract |
平成2年度は、主に次の4点について研究を進めた。 (a)戦後の日本の教育におけるナショナル・アイデンティティ-観の歴史的変遷。 (b)青年期のセルフ・アイデンティティ-とナショナル・アイデンティティ-の関連性。 (c)ナショナリズムーパトリオティズム測定尺度の作成,及び、同尺度と両親の養育態度との関連性。 (d)箱庭表現における日本人の反応の独自性からみたナショナル・アイデンティティ-。 特に(c)に関して、大学生約800名を対象に、民族主義,愛国心,国際主義、市民の権利についての質問紙と、幼児期における母親及び父親に対する愛着行動についての質問紙を用いた調査結果の詳しい分析が行われた。それによると、次のような結果が見られた。 (1)この2つの質問紙について、アメリカでの先行研究との比較を因子分析的研究により行った結果、基本的な因子構造において両者に共通点があるものの、日本人では民族主義と愛国心とがアメリカに比べて未分化であること、及び、日本独特の反応を見出すことができた。 (2)性差に関して、男子学生では愛国心の高さと幼児期における両親に対する愛着的関係の高さとの間に有意な関係を見出すことができたが、女子学生ではこれらの関係が稀薄であった。 この他、ERIC(デ-タベ-ス)により、nationalism,citizenship educationなどに関する文献検索を行った。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 天野 正輝: "第三次小学校令期の教授・訓練と教育評価" 京都大学教育学部紀要. 36. 43-69 (1990)
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[Publications] 柴野 昌山(編): "しつけの社会学" 世界思想社, 303 (1989)
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[Publications] 岡田 康伸他(編): "現代青年心理学ー男の立場と女の状況ー" 培風館, 244 (1990)