「高齢化社会に対応する建築の聴(音声情報)空間の計画及び評価に関する研究」

1991 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 01460196
• Research Institution: TOHOKU UNIVERSITY
• Principal Investigator: 長友 宗重 東北大学, 工学部, 教授 (80189141)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 香野 俊一 静岡工業高等専門学校, 教授 (60005353) ; 吉野 博 東北大学, 工学部, 助教授 (30092373) ; 菅野 実 東北大学, 工学部, 助教授 (10005366) ; 高坂 知節 東北大学, 医学部, 教授 (80004646) ; 曽根 敏夫 東北大学, 電気通信研究所, 教授 (50005245)
• Keywords: 高齢者 / 聴力損失 / 音声情報伝達 / 明瞭度試験 / 建築空間 / 騒音場 / 残響音場 / 異聴

Research Abstract

1.文献・資料の収集、整理
聴覚全般、高齢者に伴う聴力損失、音声情報伝達、マスキング効果などに関する文献資料の収集を終了して、建築空間の音響条件との関連のもとに分類、整理し、文献資料リストの作成を行った。
2.音声情報聴取実験の結果の検討
聴力損失を有する高齢者と、通常の聴力を持つ健聴者を被験者とした騒音場、残響付加音場における単音節並びに無意味3連音節明瞭度試験結果の検討を継続して実施した。残響付加音場における聴力損失を有する高齢者と通常の聴力を持つ健聴者のそれぞれの異聴傾向について調べた。
3.関連実験
音声情報の関連実験として、ノイズとシグナルの到来方向のいくつかの組み合わせについて、到来方向の変化によるマスキング効果とアノイアンスについて実験室実験により検討した。
4.建築空間の騒音の状況調査
音声情報伝達の視点から、不特定多数の人々が集まる建築空間の騒音の状況の調査を数件追加して行った。
5.本研究の最終年度として、報告書の取りまとめを行った。

Research Products

• [Publications] 長友 宗重,嶋田 泰平: "「音声伝達における聴力損失の影響に関する研究」ーその3 騒音帯域及びSN比と単音節明瞭度ー" 東北大学建築学報. 第30号. 169-178 (1991)
• [Publications] 長友 宗重,佐藤 洋,嶋田 泰平,田原 誠: "「音声情報伝達における聴取条件の影響と評価方法に関する研究」ーその2 残響付加音場における無意味三連音節明瞭度試験ー" 日本建築学会東北支部研究報告集. 第54号. 127-130 (1991)
• [Publications] 長友 宗重,嶋田 泰平,田原 誠,佐藤 洋: "「聴力損失のある高齢者の各種音場における聴取明瞭度」" 第1回環境工学総合シンポジウム講演論文集 '91 Simposium on Environmental Engineering. No.910ー41. 418-422 (1991)
• [Publications] 長友 宗重,佐藤 洋: "「音声情報伝達における聴取条件の影響と評価方法に関する研究」ー残響付加音場における無意味3連音節明瞭度試験ー" 日本建築学会大会学術講演梗概. D. 343-344 (1991)
• [Publications] 長友 宗重,田原 誠: "「音声伝達における聴力損失の影響に関する研究」ーその4 帯域SN比及びAIと単音節明瞭度ー" 日本建築学会大会学術講演梗概. D. 345-346 (1991)
• [Publications] 長友 宗重,飯田 浩貴: "「到成方向の変化によるマスキング音の効果に関する研究」(予定)" 東北大学建築学報. 第31号. (1992)