1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01460209
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小島 圭二 東京大学, 工学部, 教授 (00011099)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
戸谷 嗣津夫 東京大学, 工学部, 助手 (20010986)
登坂 博行 東京大学, 工学部, 助教授 (90188748)
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Keywords | 堆積盆地 / 油田形成 / 反応速度論 / 圧密理論 / 圧密係数決定 / 数値解析 / シミュレ-タ設計 |
Research Abstract |
堆積盆地において長い地質時間に亘って進行形成される油田鉱床のプロセスを、内在する個々のメカニズムの攻究と総合化により、数値的に再現することを目的とする。これは既存の地質学的・地球化学的石油探査技術と油層工学の成果を結び付けた新しい探査手法として通常油田の発見確率・探査精度の向上をもたらすと共に、近年注目されている重質油・オイルサンド・オイルシェ-ルの地質学的賦存形態をも解明する足がかりになるものと期待される。 本年度は反度速度論・統計確率論に基く時間-生成物質間の量的対応関係について、物理・化学的方面から文献の検索と収集を行い、過去の実績との再検討を行った。その結果、堆積盆地における圧密過程を室内実験と既存デ-タの収集から圧密理論に基づくシミュレ-タの基本設計を試みた。室内実験においては高温高圧透水試験機を工夫し、圧密用として次のような堆積圧密機構を考えた。泥質岩の堆積の進行に伴ってプランケットサンドのような砂層を入れた場合、堆積物から排出される水力流は泥質岩のような浸透性の小さいものか砂層のような浸透性の大きな方向へ排出されるであろう。こうした状況下で泥質岩の圧密は埋没深度と共に圧密度を増し、一般的に用いられる孔隙率30%前後にまで達する。この環境下において生成された油が最盛期に達し、移動を始めるとすれば、本研究の基本となる重要なものとなることが判った。従って日本各地の堆積岩の圧密係数を求め、これを用いた圧密理論に基づいたシミュレ-ションを行った結果は満足できるものであり、人工泥岩の実験でもある程度の結果を得ることができた。 これら実験・計測および数値解析に必要な設備備品を別紙に記戴した通り購入した。
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