1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01480037
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
木下 俊郎 北海道大学, 農学部, 教授 (10001421)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高牟禮 逸朗 北海道大学, 農学部, 助手 (90179557)
前川 雅彦 北海道大学, 農学部附属農場, 助教授 (00142703)
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Keywords | RFLP / 標識遺伝子 / モルガン距離 / 連鎖地図 / イモチ病抵抗性 / 同質遺伝子型系統 / 半矮性 / 稔性回復遺伝子 |
Research Abstract |
イネのRFLPマ-カ-を利用して連鎖地図の作成や育種的利用に関する研究を行い、以下の成果を得た。 形態並びに生理的マ-カ-による旧来の地図とコ-ネル大学で作成されたRFLP地図の統合を計るために、米国検定系統×北大検定系統の3交雑組合せについて、F_2集団を用いてRFLP地図上における標識遺伝子のマッピングを行った。まず100の遺伝子クロ-ンについてのRFLP多型性の平均が20ー30%であリ、RFLP分析がやや困難であったにもかかわらず、PnーRG462,bcー1ーRG179,PrーRG163,glー1ーRG182,glー1ーRG403,RcーRG30,laーRG118間にそれぞれ9.6,10.4,19.9,15.4,19.7,13.5,41.1のモルガン距離を算出した。イネの連鎖地図はこれまでセントロメアの位置が不明のために両腕が区別できなかったが、RFLP地図と旧来の連鎖地図におけるPnの位置の比較から、第1群の方向は逆転することを明らかにした。また、地図上のマ-カ-の分布も両地図間でかなりの差があるように思われる。このような分析を進めるならば、高度の育種的利用に供し得る精密な統合遺伝地図を作成できる。イモチ病抵抗性遺伝子については、国際稲研究所で作成された同質遺伝子型系統を用いて、Code No.1〜5の遺伝子がPiーz座(第6染色体)の近くに、Code No.18ー22の遺伝子が第12染色体上にあることがわかった。さらに、22種の検定系統についての総当り交配を行ってF_1を作成し、日本におけるイモチ菌系5種による接種試験を行った。その結果、イモチ病抵抗性の反応から、22系統は4群へ分類されたが、その分類が必ずしも従来のフィリピンの菌系による分類とは一致しなかった。そこで次年度は国際イネ研究所において、実際にフィリピンの菌系を用いて同一の材料による接種試験を行って、関与遺伝子の同定を進める予定である。なお、sdー1(半矮性)やRfー1(稔性回復遺伝子)についてもRFLP地図上のマッピングを行った。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] T.Kinoshita: "Current linkage maps in rice" Rice Genetics No.2.2. (1991)
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[Publications] M.Maekawa: "Gene mapping for some morphological traits and chlorophyll deficiency" Rice Genetics No.2. 2. (1991)