1989 Fiscal Year Annual Research Report
模型を用いた森林の風致的取り扱いに関する実験心理学的研究
Project/Area Number |
01480068
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
篠原 修 東京大学, 農学部, 助教授 (70101110)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
仁多見 俊夫 東京大学, 農学部, 助手 (20192255)
下村 彰男 東京大学, 農学部, 助手 (20187488)
堀 繁 東京大学, 農学部, 助手 (90143403)
南方 康 東京大学, 農学部, 教授 (00011841)
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Keywords | 森林風致施業 / 模型シミュレ-シヨン / 視覚心理実験 |
Research Abstract |
充分な効果をあげていない従来の森林風致施業に代わる新たな風致的取扱い法を提案することを目的に、 (1)好ましい森林風景の整理 (2)従来の風致施業の整理と問題点の明確化 (3)風致的に好ましい森林目標像の提案 (4)模型によるシミュレ-ション をおこなった。具体的内容とその結果は以下のとおりである。 (1)については、定評ある森林風景の美しさの要因を写真から分析し、樹形、樹齢、樹種など従来言われていることのほか、「組合せ」が重要であることが明らかになった。 (2)については、風致施業法など森林風景保全施策の基本的考え方を文献から分析し、現在の森林風景保全施策が「隠す施業」という特徴を持ち、風致の向上を目指していないことが明らかになった。 (3)については、以上の結果から、風致の向上を目指す「見せる施業」を基本的考え方に据えることとし、従来取り上げられてこなかった疎林、針広混交林などを目標像として提案した。 (4)については、林内景観ではマイクロカメラの精度が樹木模型の精度に比して格段に良すぎ、模型の粗が目につき、本物らしく見えないことが明らかとなった。来年度では模型の改良を行う予定である。なお、林外景観については問題がなかった。また、シミュレ-ションは樹木密度、針広混交歩合、人口林のエッヂのグラデ-ション度合などについておこなえることが確認された。
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Research Products
(1 results)