1990 Fiscal Year Annual Research Report
ピルビン酸含有フオスフオノ糖脂質の機能と構造に関する研究
Project/Area Number |
01480144
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
佐武 明 新潟大学, 脳研究所, 教授 (70018589)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安藤 進 東京都立老人総合研究所, 生化学部, 室長 (30073000)
渡辺 洋子 新潟大学, 医療技術短期大学部, 助手 (80018853)
阿部 幸子 新潟大学脳研究所, 助手 (60018603)
荒木 恵子 新潟大学脳研究所, 助手 (70018604)
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Keywords | 糖脂質 / CーP化合物 / ピルビン酸ガラクト-ス / 神経線維 / あめふらし / 旧口動物 / 生物活性 |
Research Abstract |
1.ピルビン酸含有フオスフオノ糖脂質の構造に関する研究ー私共はガングリオシドを持たない旧口動物の系統のうち、海産腹足軟体動物アメフラシ特に神経組織中に、アミノフオスフオノ化合物を持つスフィンゴ糖脂質が多数含まれていることを見付けた。更に最近この中にピルビン酸を含むものがあることを見付けその構造を明らかにすることが出来た。FGLーIIb:3,4ーOー(1ーcarboxyethylidene)Galβ1→3GalNAcα1→3[Fucα1→2](2ーaminoethylphosphonyl→6)Galβ1→4Glcβ1→lceramide;FGLーIIa:3,4ーOー(1ーcarboxyethylidene)Galβ1→3GalNAcα1→3[6'ーOー(2ーaminoethylphosphonyl)Galα1→2]Galβ1→4Glcβ1→1cer.;FGLーVは3,4ーOー(1ーcalboxyethylidene)Galβ1→3GalNAcα1→3[6'ーOー(2ーaminoethylphosphonyl)Galα1→2](2ーaminoethylーphosphonyl→6)Galβ1→4Glcβ1→1cer.更に ^1HーNMRの結果ピルビン酸はガラクト-スに対しSー型で、3,4位の水酸基と結合していることが明らかになった。 2.ピルビン酸含有フオスフオノ糖脂質の組織分布に関する研究ーFGLーIIbに対し家兎に作成した抗血清は、本糖脂質群のピルビン酸を認識する。アメフラシの組織では神経線維束のみが強く染まる。目下免疫電顕により、正確な本糖脂質群の細胞及び細胞下分布の確認を試みている。 3.ピルビン酸含有フオスフオノ糖脂質の機能に関する研究ー本脂質群の構造と分布の特異性とから、その生物活性として神経突起伸展、或いは神経束形成への関与が考えられる。3種の培養系(アメフラシ単離神経細胞、継代培養ニュ-ロン、神経節)を用い本脂質群の効果を検べた。神経節の系で僅かに効果が認められたが、確証を得るために更に実験を継続する計画である。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Sachiko Abe: "Structure of triphosphonoglycosphingolipid containing N__ーーacetylgalactosamine 6ーO__ーー2ーaminoethylphosphonate in the nervous system of <Aplysia>___ー <kurodai>___ー." The Journal of Biological Chemistry. (1991)
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[Publications] Shigeko Araki: "Novel phosphonoglycosphingolipids containing pyruvylated galactose from the nervous system of Aplysia kurodai." European Journal of Biochemistry. (1991)