1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01480321
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Research Institution | University of Tokyo |
Principal Investigator |
上西 紀夫 東京大学, 医学部・附属病院分院・外科学, 講師 (30126031)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
正木 幸善 東京大学, 医学部・附属病院分院・外科学, 医員 (50209417)
邱 明麟 東京大学, 医学部・附属病院分院・外科学, 助手 (70186344)
安田 秀光 東京大学, 医学部・附属病院分院・外科学, 助手 (00167694)
大原 毅 東京大学, 医学部・附属病院分院・外科学, 教授 (20010217)
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Keywords | 胃癌 / ニトロソアミン化合物 / 胃粘膜内神経 / 脳腸ホルモン / 細胞回転 / 萎縮性胃炎 / 腸上皮化生 |
Research Abstract |
1.ラット迷切モデル標本を用いた検討 1)組織学的には慢性胃炎,萎縮性胃炎の進行が認められた. 2)BrdUを用いた胃粘膜細胞回転についての検討にて,従来の報告のごとく細胞回転の亢進を認めた. 2.胃癌切除標本を用いた検討 1)早期胃癌切除症例49例を,胃粘膜の腸上皮化生の程度に応じ3群に分けた. 2)BrdUを用いた検討にて,腸上皮化生粘膜での細胞回転の低下,慢性胃炎粘膜での亢進の傾向が認められた. 3)胃壁内神経染色としては,Sー100,neurofilament(NF),neuron specific elolase(NSE),およびVIPについて,酵素抗体ABC法にて検討した.その結果, (1)Sー100については,腸上皮化生の強い部分の粘膜下層内での分布の減少傾向が認められたが,症例によるばらつきが多く,有意ではなかった. (2)NF,NSEについては,標本の固定,処理までの時間などが不定のため,染色性が不良であった. (3)VIPに関しても,標本作製上の問題で染色性が不十分であった. 従って,これらの点については,新たに標本作製の手順の均一化および凍結標本の作製により,再検討が必要であり,現在進行中である. 3.胃内ニトロソアミン濃度の検討 ニトロソアミン化合物測定装置の輸入,および,装置の調整の大幅な遅延により成果を得るに致っていない.
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