1989 Fiscal Year Annual Research Report
インプラントヒ-ティングシステムによる脳腫瘍組織内温熱療法の基礎的及び臨床的研究
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01480353
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| Research Institution | Nagoya University |
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Principal Investigator |
小林 達也 名古屋大学, 医学部, 助教授 (10093030)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
雨宮 好文 千葉工業大学, 教授 (50023221)
松井 正顕 名古屋大学, 工学部, 助教授 (90013531)
藤内 祝 名古屋大学, 医学部, 講師 (50172127)
口脇 博治 名古屋大学, 医学部, 講師 (60135340)
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| Keywords | インプラントヒ-ティングシステム / 組織内温熱療法 / 感温磁性体 / キュ-リ-温度 / 高周波磁場発生装置 / 脳腫瘍 / 口腔内腫瘍 |
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| Research Abstract |
すでに我々は、インプライト材料として、種々の金属を検討して来たが、今回は、鉄-白金合金(インバ-)に注目し、その発熱特性、キュ-リ-温度、安全性を検討した。その結果、キュ-リ-温度は、白金27%附近で最低値51℃をとるが、その前後で約300℃に急上昇する。一方、発熱量は、白金30%で、20W、27%で、16.5Wとなることが判明しインプラント材料としては、白金含有量27-28%が最適と考えられた。次いで本材料の毒性試験では、数ヶ月の観察の結果、6Nの塩酸中で軽度の赤錆を生じたが、塩水中、水中では全く腐蝕されず、生体内に長期包哩しても安全と考えられた。(松井)
次いで、鉄-白金針(インプラント)を用いて、兎脳腫瘍モデル(VX移植)の温熱治療実験では、温熱単独群、化学療法群(ACNU)及び両者併用群に分けその生存期間で検討した所、温熱単独群でもコントロ-ルに比べ統計的に有意の延長を、併用群では更にそれ以上の延長が得られ、鉄-白金インプラントを用いた組織内温熱療法が有効な抗腫瘍効果を示したことを確認した。(小林、口脇、藤内)
更に、本法を臨床応用すべく、臨床用インプライトヒ-ティングシステムを開発した。インプラントは、鉄-白金合金でキュ-リ-点68℃、直径1.8mm、長さ1.5、2.0、2.5cmの三種を腫瘍サイズに合せて用いられる様に作製した。誘導コイルは、直径30cm、4巻ソレノイド型で、水冷式である。高周波発生装置は、インバ-タ-型のgeneratorで、出力2.5kw、周波数240KHz、コイルの中心で、最大磁場1650A/mを得ることが出来た。(雨宮)次年度よりこの臨床用システムを用い、脳腫瘍及び口腔腫瘍の温熱療法を行う予定である。
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[Publications] 小林達也: "インプラントヒ-ティングシステム(IHS)を用いた悪性脳腫瘍の組織内温熱療法" 医学のあゆみ. 150. 223-224 (1989)
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[Publications] 小林達也: "磁性体を埋め込んで組織内加温-脳腫瘍の新しい温熱療法-" モダンメディシン. 18. 66-69 (1989)
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[Publications] Tatsuya Kobayashi: "Interstitial Hyperthermia of Experimental Brain Tumor using Implant Heating System." J.Neuro-oncology. 7. 201-208 (1989)
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[Publications] Takayuki Tanaka: "Effect of combined treatment with magnetic induction hyperthermia and chemotherapy in a rabbit brain tumor model." Neurol.Med-chir.(Tokyo). 29. 377-381 (1989)
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[Publications] Tatsuya Kobayashi: "Hyperthermic Oncology 1988,Vol.II" Taylor & Francis,London, 4 (1989)
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[Publications] Kazuyoshi Hattori: "Hyperthermic Oncology 1988,Vol.II" Taylor & Francis,London, 2 (1989)
