1989 Fiscal Year Annual Research Report
硬組織形成性疾患の組織中BONE GLA PROTEINと骨形態計測法による評価
Project/Area Number |
01480475
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
角田 左武郎 昭和大学, 歯学部, 助教授 (40112726)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
八上 公利 昭和大学, 歯学部, 助手 (00210211)
徳岡 敏一 昭和大学, 歯学部, 助手 (30175476)
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Keywords | 硬組織形成性疾患 / 骨代謝 / BONE GLA PROTEIN / 骨形態計測法 |
Research Abstract |
この研究の特徴は硬組織形成性疾患を生化学的にかつ形態学的に検索し、その病態を明らかにすることである。そのため、初年度は歯槽骨、顎骨、歯牙を用いて基礎的検討をおこなった。 1.生化学的検討:BONE GLA PROTEIN(BGP)の測定はRADIO IMMUNE ASSAYによりおこなった。 (1) 抽出法の検討。 抽出はPRICEらの方法に従い10%蟻酸、0.5MEDTA、4M塩酸グアニジンを用い、硬組織として歯牙を利用して比較検討した、その結果、10%蟻酸により約90%以上BGPが抽出されることが示された。 (2) 抽出効果について。 乾燥重量50mgから750mgの歯牙粉末を一定量の10%蟻酸で抽出して組織中のBGPを測定した。その結果、50mgから600mgで直線関係が得られ600mgを越すとプラト-に達した。 (3) 歯牙、歯槽骨、顎骨でのBGPについて。 そこで硬組織中に含まれるBGPのレベルを測定した所、歯牙(根未完成埋伏歯)では1.4±0.13(SE,n=5)ng/dry wtであった。歯槽骨、顎骨においては、現在検討中であるが歯牙よりも高濃度に存在することが予備実験より確かめられている。 2.形態学的検討:硬組織の未脱灰薄片切片を作製するのは非常に難かしいと考えられていた。我々は、EXAKT社のカッティングマシ-ンおよびユング社のス-パ-カットミクロト-ムを用いて切片を作製するのに成功した。そこでこの切片を用いて組織染色し画像解析をおこない、骨形態計測の基礎的検討をおこなっている。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 昭和大学第II口腔外科学教室,Pennsylvania大学生化学教室,大島修,Irving M.Shapiro,角田左武郎,南雲正男,Phobe,S.Leboy: "In situ hibridizationによるchick epiphyseal cartilageにおける各種collagen(I,II,IX,X型)及びosteonectin mRNAの特徴" 日本骨代謝学会雑誌. vol.7(NO.3). 113-113 (1989)
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[Publications] 角田左武郎,中村維大,八上公利,徳岡敏一,南雲正男: "脱灰骨移植による骨形成における軟骨内石灰化について" 日本骨代謝学会雑誌. vol.7(NO.3). 201-201 (1989)
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[Publications] 戸羽一,角田左武郎,八上公利,原木隆,倉地洋一,南雲正男: "骨組織のエイジングとBMP活性について" 日本口腔科学会雑誌. 38(5). 1205-1205 (1989)
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[Publications] 角田左武郎,上小沢覚,上條竜太郎,中村維大,常葉信也,南雲正男: "硬組織中のTGFーβ活性について" 日本口腔科学会雑誌. 38(5). 1345-1345 (1989)
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[Publications] 八上公利、南雲正男,角田左武郎,徳岡敏一,真鍋真人,荊木京未,下川仁弥太: "骨基質中のマクロファ-ジ遊走因子について" 日本口腔科学会雑誌. 38(5). 1348-1348 (1989)
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[Publications] 角田左武郎: "生理的石灰化と口腔領域にみられる硬組織形成性疾患の石灰化について" 第44回日本口腔科学会総会.