1989 Fiscal Year Annual Research Report
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01510042
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| Research Institution | Tohoku University |
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Principal Investigator |
畑山 俊輝 東北大学, 文学部, 助教授 (90048801)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桐田 隆博 東北大学, 文学部, 助手 (20214918)
山口 浩 岩手大学, 保健管理センター, 助教授 (20174625)
清水 加代子 東北大学, 医療技術短期大学部, 助手 (40091699)
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| Keywords | 実験痛 / 輻射熱 / 痛覚計 / 刺痛閾測定 / 注意転換 / 皮膚温度 / イメ-ジ操作 / 統制可能性 |
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| Research Abstract |
痛みを単なる感覚事象としてでなく、認知や情動・動機づけ要因も関与する体験としてとらえる立場から、刺痛閾測定事態においてもこのような諸要因を考慮した測定を計画した。
本年度において実施した実験的研究は、主として閾値測定におよぼす認知的要因に関するものであった。これと並行して閾値測定上の方法論的な問題についても検討し、大略以下のような成果を得た。
1.温熱イメ-ジを実験的に操作した場合に、閾値はどのイメ-ジでも上昇を示した。しかし効果が見られたのは、冷イメ-ジのような拮抗イメ-ジに限られた。また、イメ-ジ操作自体の効果が実験的処理終了後にも認められた。指尖容積脈波のデ-タから、この効果が抹消皮膚温の変化によるものではないと考えた。恐らくは、被験者に熱刺激から、その時与えられるイメ-ジ操作自体へ注意が転換したために生じた効果であろうと推察した。
2.注意転換課題を用いて、注意の果たす役割を検討した。輻射熱刺激提示の閾値時間は、注意転換の操作と刺激の繰り返しの手続きとによって上昇した。繰り返しによる閾値時間の延長が、慣れのような学習効果であるかどうかは、現在まだ明確ではない。しかし、注意転換が生じたことは心拍反応のデ-タからも確認できた。
3.閾値を時間で見る時間法と、極限法の一種である強度法とを比較した。時間法では、閾値は高い傾向があった。そこで、両測定法の課題特徴に注目したところ、時間法に特有の統制可能という行動特徴が、輻射熱刺激の持つ嫌悪性を緩和していたと推定できた。
4.刺激面の皮膚温度上昇勾配を変化させた時の感覚強度と感情体験の強さを調べた。輻射熱による痛みの体験は、皮膚温度自体よりも、受けた熱エネルギ-総量に依存して変化するように思われた。
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[Publications] 畑山俊輝: "Effects thermal imagery on experimental pain using a contant radiant heat" Japanese Jaurnal of Physiology and Psychohysiology. 7. 19-25 (1989)
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[Publications] 畑山俊輝: "イメ-ジ操作と痛みの緩和…痛覚閾測定事態での検討…" 現在のエスプリ. 268. 151-161 (1989)
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[Publications] 畑山俊輝: "A comparison between two types of methods for measuring the threshold of pricking pain through through thermal stimulation" Tohoku Psycholigica Folia. 48. (1989)
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[Publications] 工藤信夫: "Effects of rate of temperature change on pain perception using a radiant heat algometer" Tohoku Psychologica Folia. 48. (1989)
