1991 Fiscal Year Annual Research Report
変調構造を有する鉱物の構造と安定化機構ーMeliliteおよびLaihunit
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01540661
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| Research Institution | Yamaguchi University |
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Principal Investigator |
飯石 一明 山口大学, 理学部, 教授 (60034716)
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| Keywords | 変調構造 / 超構造 / メリライト / ライフ-ナイト / 単結晶育成 / 比熱異常 / インコメンシュレ-ト相 / 電子顕微鏡 |
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| Research Abstract |
「(Ca,Sr)_2(Mg,Co,Zn,Fe)Si_2O_7の比熱異常」の研究を論文として公表し,「メリライトおよびBaOの誘電率と酸化物加算法則」に関する論文および「変調構造を有する(Ca,Sr)_2(Mg,Co)Si_2O_7オケルマナイトの局所構造」に関する論文を執筆、投稿した(裏面参照)。
建々の変調構造モデルについて光回折法で検証した結果,実測のサテライトをかなり良く説明するモデルを得ることが出来た。以下にモデルの概要を述べる。
平均構造を見ると,カルシウムと酸素原子の変位楕円体に顕著な異方性があることが分かる。このことから,メリライトの変調構造は,変位楕円体の長軸変向に関係する横波型正弦波と短軸方向に関係する縦波型正弦波の合成波から導かれると予想される。
〈110〉方向の横波型正弦波を考え,Ca,O_1,O_2はミラ-面から変位し,O_3はSi_2O_7ダイマ-のO_3とO_3を結ぶ中点における振幅の大きさで決まるO_3変位楕円体の長軸方向に変位させる。この横波型正弦波において,CaおよびO_3の関与する波とO_1およびO_2の関与する波との間に半波長の位相差をもたせ,[110]あるいは[110]方向に位相角0度で[110]あるいは[110]方向に繰り返すと,〈110〉方向のサテライトの消滅則を満足し,実測強度をかなりよく説明できた。最終的には,〈110〉方向のサテライトと〈100〉方向のサテライトは,次の二種類の正弦波の合成波を作ることで同一逆格子平面内に出現した。すなわち,(1)前述の横波型格子変形と,(2)横波正弦波との間に1/4波長の位相差をつけ,45度の位相角のずれを伴って〈110〉方向に繰り返す縦波型格子変形の二種類の正弦波の合成波である。
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[Publications] Kazuaki Iishi: "Heat capacity anomalies at incommensurateーnormal transition of akermanite solid solution(Ca,Sr)_2(Mg,Co,Zn,Fe)Si_2O_7" Physics and Chemistry of Minerals. 17. 720-725 (1991)
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[Publications] Rovert D.Shannon: "Dielectric constants of Bao and melilites and the oxide and additivity rule" European J.Mineralogy. (1992)
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[Publications] Takuo Tamura: "Local structure of(Ca,Sr)_2(Mg,Co)Si_2O_7 melilite solidーsolution with modulated structure" Physics and Chemistry of Minerals. (1992)
