1990 Fiscal Year Annual Research Report
二酸化マンガン鉱物の反射率と微小硬度による同定および分類
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01540665
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
本村 慶信 九州大学, 理学部, 助手 (20037237)
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Keywords | 二酸化マンガン鉱物 / 反射率 / 微小硬度 |
Research Abstract |
1.平成2年度は海底産二酸化マンガン鉱物の収集に努め、沖縄トラフの海底熱水鉱床(水深1400m)で現在生成しつつある二酸化マンガン鉱物試料や、東太平洋深海底のマンガン団隗を構成する二酸化マンガン鉱物試料等を入手した。 2.上記試料について研磨片・研磨薄片を作成し、反射・透過顕微鏡実験、EPMA実験、粉末X線回析実験等により、二酸化マンガン鉱物の産状の観察と同定を行ない、反射率・微小硬度の基礎デ-タを得た。特に沖縄トラフの海底熱水鉱床の沈澱物表面の二酸化マンガン鉱物の皮殻については、チムニ-上部に7A^^°マンガネイト(バ-ネス鉱)が、またマウンド部には10A^^°マンガネイト(轟石)が卓越することを見出し、産状により二酸化マンガン鉱物の種類に違いがあることを明らかにすることができた。その成果の一部は平成2年12月の「しんかい2000」研究シンポジウムにおいて口頭発表した。 3.二酸化マンガン鉱物のX線解析に使用するデンシトメ-タ用に高速デ-タ処理プログラムを作成したので、フイルムの解析が容易になった。 4.次年度は海底産二酸化マンガン鉱物の反射率・微小硬度を定量化し、地質時代の陸上二酸化マンガン鉱物の諸特性との比較検討を行なうと共に、文献値をも含めて二酸化マンガン鉱物全般の反射率と微小硬度を整理し、同定と分類を試みる予定である。
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