1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01550205
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
末松 良一 名古屋大学, 工学部, 教授 (80023232)
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Keywords | 利き腕機能 / 2本腕ロボット / 学習制御 / 協調制御 / 力制御 / 分散システム |
Research Abstract |
人間の右手と左手の機能を実現する2本腕ロボットシステムの構築を目指して、各3自由度の両腕を有するロボットを製作し、本年度中に以下の検討結果を得た。 (1)各関接部に仂く摩擦力なども考慮したロボットの力学的挙動を記述するシミュレ-タプログラムを開発した。そのシミュレ-ション結果は、試作したロボットの挙動をよく説明することを確めた。 (2)人間の利き腕特性を、利き腕はすばやさ、器用さに、非利き腕は物体保持能力に代表させ、その特徴を表現する制御方法を検討した。具体的な動作、すなわち、メモをとる(文字をかく)、マッチを擦るなどの動作において、利き腕は、レギュレ-タの学習制御則、非利き腕は、積分型サ-ボ則を適用し、その有用性を実験およびシミュレ-ションによって確かめた。実験において、制御則の演算等を行うコントロ-ラには、購入のマイクロコンピュ-タを使用した。 (3)力制御、協調制御の検討として、両手でバネ両端を握り、バネを伸縮させながら手先が基準軌道に沿って移動する作業を対象として、先端に作用する力と軌道精度の関係を統一的に調べた。その結果、状態フィ-ドバック則とフィ-ドホワ-ド制御をうまく組合せることによって、力制御と位置制御の両立が図れることが分かった。なお、力の測定には、購入の歪ゲ-シ計を用いた。 (4)上記の結果の具体例として、同一形状物体で材質の弾性が異なるものを移動させる作業を行い、手先に作業する物体把握力の制御と軌道制御の両立が、ある程度の精度で実現できることを確めた。 今後は、利き腕機能の実現のためのコンピュ-タシステムの改善を目指したい。その際、購入のDSPボ-トの有効利用により、分散システムによる高速化、作業に応じた制御則の選択判断機能を実現したい。
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