1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01550308
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
谷口 慶治 福井大学, 工学部, 教授 (50029063)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中野 豊 福井大学, 工学部, 助手 (00111774)
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Keywords | 胃組織 / 腺腔 / 組織検査 |
Research Abstract |
本年度の研究は、交付申請書に記載したとおり 1.胃組織画像のデ-タ収集、2.腺腔分布の表現法の開発、3.細胞核の散布状態の解析 等について行った。以下、これらの結果について報告する。 1.現在有している画像デ-タは、約300例余りと目標の半数程度であるが、現在も収集中である。次年度の前半にも倍増できる見通しである。なおこれについては、医学的症例に適合した画像処理を行うために、いろいろな拡大率の画像が必要となることが判った。 2.腺腔個々の形態異常を判別するために、腺腔細胞の増生に着目したいくつかの方法を開発した(学会で講演発表を行った)。また腺腔分布については、腺腔同士の近接性を計測してその密集状態を表現する方法を考案した。これについては目下、その有効性を検証中である。 3.細胞核の散布状態を表現する方法を考案し、これを利用することにより、明瞭な腺腔が形成されているかどうかの判別に有効な特徴パラメ-タを導出した(学会で講演発表を行った)。さらに、強拡大画像を対象に個々の異形細胞(印環細胞等)の検出法について研究中である。 以上、本年度の研究は概ね当初の計画通りの進展状況にあるが、ひき続き各種方法の開発・改良を続行するとともに、これら個別の方法を統合する全体的な処理手順を見当する必要がある。
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