1989 Fiscal Year Annual Research Report
振動特性によるコンクリ-ト構造物の損傷度予測に関する研究
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01550379
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Research Institution | Chubu University |
Principal Investigator |
平澤 征夫 中部大学, 光学部, 教授 (50065281)
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Keywords | 高橋脚 / 振動特性 / 振動解析 / 損傷度予測 / 損傷度評価 / 微振動数 / ランダム波形入力 / 振動台試験 |
Research Abstract |
平成元年度研究実施計画に基づき次の研究を行った結果を報告する。 1.高橋脚モデルの動的応答解析および振動数解析を目う目的で,次の2種類の静的実験を行った。 (1)柱基部予定着長さが損傷後の微振動数に与える影響に関する実験この結果,3種類の供試体(A:定着が十分でないもの、B:十分名定着長を有するもの、C:鉄板で固定して引き抜けをなくしたもの)による結果より、強軸方向曲げに関して、A、B供試体では、変位の初期の段階から振動数の低下が見られたこと、またAとBの差は小さかった。弱軸方向曲げでは、定着長の違いはほとんど見られなかった。 また、引き抜けのほとんどないC供試体について、実験で求めた振動数と、厳密な解析計算で求めた振動数を比較した結果、損傷変位と振動数低下の変化は,全体的に実験値と計算値はよく合致していた。 (2)ランダム波形(地震波形)の頂部変位入力によって与えられた創傷後の微振動特性による損傷度定量化に関する実験 実験供試体S:Static Load,R:Repeated Load,T:Random Loadの3供試体について、損傷変位と微振動特性の変化を定量化した。Sは漸増載荷、Rh1回繰返しの漸増載荷、Tはランダム載荷の漸増載荷である。この結果、S、R、Tの3種類の載荷履歴の影響はほとんど微振動数には影響を及ぼさなかった。 2.振動数の厳密計算法の開発を推進した。 この方法によれば、損傷後の微振動数の変化から、その供試体の損傷程度を評価することが可能であるとの見通しが得られた。 3.次年度の水平一次元振動台を用いて行う動的載荷振動試験の予備実験を実施した。動的損傷変位と微振動数の関係について、静的載荷の場合とや、異なった結果が得られた。次年度以降に検討をする予定である。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 平澤征夫,伊藤光明,古澤誠司: "横拘束鉄筋を有する鉄筋コンクリ-ト正方形断面柱の終局耐力と靭性" 土木学会論文集. 第408. 21-30 (1989)
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[Publications] I.Hirasawa: "Experinental Studies on Damaged Process and Vibrating Properties of R/C Tall Pier Models" 中部大学工学部紀要. 25. 85-92 (1989)
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[Publications] 古澤誠司: "振動特性によるRC高橋脚モデルの損傷度推定に関する-実験" 土木学会年次学術講演会講演概要集第5部. 44. 472-473 (1989)
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[Publications] 平澤征夫: "横拘束鉄筋を有するRC柱α二軸曲げ偏心耐力" 土木学会年次学術講演会講演概要集第5部. 44. 474-475 (1989)
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[Publications] 平澤征夫: "各種ランダム波形入力によるRC高橋脚モデルの損傷度" コンクリ-ト工学年次講演論文集. 12. (1990)
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[Publications] 藤井学: "PC斜張橋タワ-の保有靱性率の試算" 日本コンクリ-ト工学協会「コンクリ-ト構造物の靱性と配筋方法」に関するシンポジウム. (1990)