1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01550417
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
杉惠 頼寧 広島大学, 工学部, 教授 (70034410)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤原 章正 呉工業高等専門学校, 土木工学科, 助手 (50181409)
加藤 文教 広島大学, 工学部, 助手 (60127636)
今田 寛典 広島大学, 工学部, 助手 (80093730)
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Keywords | アクティビティ・アプロ-チ / 活動日誌 / パ-ソントリップ / 交通政策評価モデル / 任意のトリップ / 交通調査 |
Research Abstract |
近年アクティビティ・アプロ-チと呼ばれる新しい交通研究がヨ-ロッパを中心に行われており、交通政策の評価モデルとしてその有効性が次第に明らかになっている。ところがこの研究は活動日誌(アクティビティ・ダイアリ-)と呼ばれる1日の家族全体の活動を記録した調査に基づいており、わが国にこの調査様式を適用する場合、その記入方法が複雑で住民の協力がなかなか得にくい問題点を有する。そこで、本研究はNHKが定期的に実施している生活時間調査の調査票をもとにわが国に適した調査方法を開発し、広島市北西部の住宅地域を選んでその調査票の有効性を検討した。その調査結果を従来のパ-ソントリップ調査方式と比較すると調査の記入内容は若干複雑になるが、それによって調査票の記入が特に難しくなることはなかった。本調査と昭和62年度実施されたパ-ソントリップ調査を比較すると、1人当りの発生トリップは本調査の方が多く、特に買物・私用等の非義務的交通を活動日誌方式の方がより多くとらえられることがわかった。また、交通のみならず交通に関連した活動内容も把握でき、交通研究を進めて行く上でより多くの情報が得られることがわかった。上記の活動日誌調査は配布された調査票を本人が記入する方式であるが、携帯型(ラップトップ)パソコンによる調査方式も検討した。パソコンのディスプレイ画面を駆使して被調査者に直接キ-を打ってもらうプログラムを開発した。数世帯に依頼して予備調査を行った所、いずれも新しい調査方法に興味を示し、家族全員が積極的に調査に参加してくれた。パソコン調査は調査後のコ-ディングの必要がなく、その場で調査の集計分析ができ、被調査者の回答に応じて質問を自由に設定できる等の利点を有することがわかった。今年度の予備調査を参考に調査プログラムをさらに改良し、来年度は本調査を実施することにしている。
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