1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01560058
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
上宮 健吉 久留米大学, 医学部, 講師 (40080965)
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Keywords | 超音波パルス / 果実吸蛾類 / 応力ひずみ検出 / XYリサ-ジュ図形 |
Research Abstract |
平成3年度の実績は次の2つに大別される。 (1)超音波忌避行動量の新しい測定装置の開発 A.応力ひずみセンサによる飛翔行動量の検出 B.XYリサ-ジユ法による飛翔軌跡の測定 以上を要約すると,半導体ストレンゲ-ジを応力ひずみ検出とし,吸蛾を釣り下げ飛請させた時の変化をゲ-ジの低抗値から引っ張り力(g)に変換する方法を考案した。さらにセンサを2枚直角に組み,両出力をXYの位相変化としてリサ-ジュ図形に表出すると,前進,回転,揺れなどの蛾の逃避行動が2次元的に理解され,単位時間内の行動軌跡が理解できる。 (2)各種超育パルスの種類と蛾の逃避行動との関係 A.アクトグラムによる飛翔変化量の数量的測定 B.周波数及び振幅変調の超音波信号に対する吸蛾の反応 C.飛翔行動量の図形的把握 以上を要約すると,非放射区の吸蛾の飛翔力が約1.11gであるのに対してCFパルスの放射直後の変化量は18KH2で1.71g,20KH2で1.69g,30KH2で1.67gとなり,非放射区との比率が1.53〜1.8と,他の54〜100KH2帯域よりも有意に高かった。放射後3秒間の全変化量を定周波数と周波数変調,振幅変調の3種で実験すると,FM5ー10KH2(変化量3.00g),FM10ー20KH2(2.36g),FM10ー30KH2(2.89g),FM20ー30KH2(2.83g),AM0ー30KH2(2.17g),AM0ー40KH2(3.65g),FM50ー80KH2(2.17g)であるに対してCF30KH2(4.02g),CF40KH2(5.41g),CF70KH2(2.71g)となり,一定周波数で効果が高かった。以上の結果,周波数20〜40KH2の超音波パルスが吸蛾を顕著に忌避逃行動を起こさせることが判明した。
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