1990 Fiscal Year Annual Research Report
木材乾燥に対する意識の位相と国産乾燥木材の生産流通及び価格形成の適正化の研究
Project/Area Number |
01560170
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
堺 正紘 九州大学, 農学部附属演習林, 助教授 (70038248)
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Keywords | 乾燥木材 / 木材乾燥 / プレカット工場 / 品質管理 / 含水率 |
Research Abstract |
木材流通をめぐる近年の変化の特徴として,建築施工現場への木材製品のジャストインタイムな納入の増加がある.この場合,納入木材製品については,現場施工の省力化が可能であり,しかも寸法精度や乾燥の度合などが適正に管理されていることが条件とされることが多い.つまり,十分に品質管理された木材製品を決められた数だけ,決められた時間に,決められた場所場所まで届けることが求められているのである. このような木材製品の品質管理の動きの最も典型的な事例の一つとしてプレカット材があり,その需要はさらに伸びるものとみられ,プレカット加工工場は年々着実に増加している.プレカット工場における品質管理は上のような状況を反映して比較的厳しく,乾燥木材に対する要求も一般の大工工務店に比べてはるかに厳格である. そこで,乾燥木材の生産流通の最適システムを検討するために,全国のプレカット工場(213工場)に対するアンケ-ト調査を実施した.調査項目は,工場の概要,加工用部材の仕入,加工部材の納入形態,加工用材料の樹種,加工用材料及び加工部材の検査,乾燥木材のメリット,木材乾燥についての考え方等であった.プレカット部材の含水率を管理している工場数は少ないが,乾燥木材に対する関心は高く,多くの点で乾燥木材の優位性を認め,人工乾燥木材を利用したいと答えている.また,乾燥木材のあるべき含水率についての理解もきわめて具体的である.
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Research Products
(2 results)