1989 Fiscal Year Annual Research Report
生化学的指標を用いた大気汚染および喫煙の生体影響に関する疫学的研究
Project/Area Number |
01570325
|
Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
春日 斉 東海大学, 医学部・公衆衛生学教室, 教授 (60096211)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松木 秀明 東海大学, 医学部・公衆衛生学教室, 助教授 (90096264)
|
Keywords | Desmosine / ELISA法 / 測定法の確立 / 免疫用アジュバント |
Research Abstract |
本年度はDesmosine抗体の作成およびELISA法によるDesmosine測定法の確立を行なった。以下にその手順を示す。(1)Desmosine抗体の作成:日本白色種ウサギを飼育し、飼育開始後2週目および3週目にpre-immune serumを採取した。その後、免疫用アジュバントをを1週間に1度ずつウサギの腹腔皮下内に投与した。2週間毎に少量の血液をウサギの耳朶より採血し、ELISA法による抗体価の測定を行ない、充分な抗体価が、得られた時点でウサギの心臓から全血を採取した。(2)Desmosine-gelatin coating conjugateの作成:10mgのgelatinと3mlのクエン酸・ホウ酸緩衝液を混合、NaIO_4水溶液を添加し、1時間暗所に静置後、ホウ酸緩衝液で透析、Desmosine水溶液及びNaBHX_3CN20mgを添加した。その後、0.1M酢酸緩衝液および滅菌水で透析を行った。(3)ELISA法によるDesmosineの測定:1枚目の96穴ポリスチレンマイクロプレ-トに50μlのAnti-desmosine抗体を添加、Desmosineの標準物質又は尿水解物の一部を加え、4℃で一昼夜放置した。2枚目のポリスチレンマイクロプレ-トにdesmosine-gelatin coating conjugateを0.01Mホウ酸緩衝液に希釈・溶解し各セルに100μlずつ分注、4℃で一昼夜放置後、0.05%Tween20ホウ酸緩衝液で洗滌した。1枚目のプレ-トのサンプルを2枚目の各セルに移し4℃で一晩反応させた。各セルを洗滌後、50μlの2次抗体(Goatfab_2 linked to Horse Radish Oxidase溶液)を添加し、90分間室温で反応させた。次に各セルを200μlのABTS-H_2O_2で洗滌後、マイクロフォトメ-タ(405nm)で比色した。本法のDesmosineの測定限界は0.04mg/ml、また抗体の希釈倍数は1200倍、尿の加水分解は24時間で充分であり、発色時間は2時間が最も安定であることを確認した。
|
Research Products
(4 results)
-
[Publications] Verplanke A.J.W.Matsuki,H.Kasuga,H: "Experience with an enzyme-linked immunosorbent assay." Tokai Journal of Experimental and Clinical Medicine. 13. 159-163 (1988)
-
[Publications] Watanabe,T.Matsuki,H.Kasuga,H.: "An enzymed-linked immunosorbent assay for the quantitation of urinary desmosine" Tokai Journal of Experimental and Clinical Medicine. 14. (1990)
-
[Publications] 松木秀明、三澤京子,春日斉: "ELISA法による尿中Desmosine測定の基礎的検討" 大気汚染学会講演要旨集. 467 (1989)
-
[Publications] 松木秀明、渡辺敏輝,三澤京子,水谷友紀,春日斉: "尿中Desmosine測定法の基礎的検討" 日本公衆衛生雑誌総会抄録集II. 953 (1989)