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1990 Fiscal Year Annual Research Report

前ロ-ランドおよびロ-ランド動脈潅流領域と失語

Research Project

Project/Area Number 01570616
Research InstitutionKanazawa Medical University

Principal Investigator

榎戸 秀昭  金沢医科大学, 医学部, 助教授 (70092765)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 北本 福美  金沢医科大学, 医学部, 助手 (00186272)
平口 真理  金沢医科大学, 医学部, 講師 (30064629)
KeywordsBroca失語 / 超皮質性運動失語 / 前ロ-ランド動脈 / ロ-ランド動脈 / タッピング
Research Abstract

これまでにわれわれが観察した前ロ-ランド動脈潅流領域の梗塞例およびロ-ランド潅流領域の梗塞例のうち,定型的な病巣分布を示すことが確認され,さらに詳細な失語検査と運動機能検査を施行し得たのは前ロ-ランド群の5例とロ-ランド群の2例である.この7例については,「文法障害と系列運動について」と題して神経心理学雑誌に投稿中,また「前頭葉と文法障害」(仮題)を失語症研究に投稿予定している.この論文発表の中で,前ロ-ランド群(中心前回前半部とその前方がおかされ下前頭回弁蓋部を含む病巣)は文法レベルでの文構成障害を示し,明瞭な麻痺や失行はないのに左右の手に強弱tappingなどの系列運動の障害を呈するのに対し,ロ-ランド群(中心前回後半部とその後方の病巣)は文構成障害は示さず構音面の障害が目立ち,運動面では右片麻痺が生じるが左手には系列運動障害は認められないことを報告した.前ロ-ランド群とロ-ランド群はその失語症状および運動機能障害に関して対称的な相違を示すが,これには前者の病巣がBrodmannのarea6とその前方に位置し,後者の病巣がBrodmannのarea4とその後方に位置するという病変分布の違いが最も関与していることを指摘した.
平成2年度中に,新たに前ロ-ランド動脈潅流領域の梗塞例3例を観察する機会があったが,病巣部位が不定型的であり症例としては不適切であった.しかし,これら不定型的な病巣を呈する症例は定型的病巣を有する例との相違を検討することにより,前ロ-ランド動脈潅流領域梗塞の症候学がより明確化されるので詳細な検討を続けている.しかし,ロ-ランド動脈潅流領域の梗塞例は観察する機会に恵まれず,「ロ-ランド潅流領域の梗塞巣は稀である」というFoixらの指摘を実感させられている.

  • Research Products

    (2 results)

All Other

All Publications (2 results)

  • [Publications] 榎戸 秀昭: "文法障害と系列運動について" 神経心理学雑誌.

  • [Publications] 榎戸 秀昭: "前頭葉と文法障害" 失語症研究.

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Published: 1993-08-11   Modified: 2016-04-21  

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