1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01570730
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Research Institution | National Cardiovascular Center Research Institute |
Principal Investigator |
林 良輔 国立循環器病センター研究所, 実験治療開発部, 室長 (00173047)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 盛一 国立循環器病センター研究所, 実験治療開発部, 室長 (00111386)
雨宮 浩 国立循環器病センター研究所, 実験治療開発部, 部長 (80009563)
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Keywords | モクロ-ナル抗体 / 免疫抑制因子 / 非特異的免疫抑制 / 免疫寛容 |
Research Abstract |
免疫抑制剤の投与なしに良好な移植腎機能を保っている死体腎移植症例より得られた末梢血リンパ球とマウス骨髄腫細胞(P3U1)とを、ポリエチレングリコ-ルを用いて細胞融合を行った。96穴マイクロプレ-トでのHAT培地(ヒポキサンチンーアミノプテリンーチミジンを含んだ培地)選別法により得られたハイブリド-マの増殖ウエル数は約60%で、良好な融合率であった。ウエルの半分程度にハイブリド-マのコロニ-が増殖した時点での培養上清を採取し、ヒトMLC中に添加し、その抑制程度を測定した。MLCは非特異的な2〜3の系を同時に行い、全体で200μlの培養アッセイ中に、得られた上清を5、10、および20μl初めより添加した。この時期になるとハイブリド-マの増殖力は速く、コロニ-を48穴プレ-トに移すようにした。MLCの結果が6日後に判明するが、全ての系で抑制に働いている因子を培養上清中に放出しているハイブリド-マを対象に、限界希釈法によるクロ-ニングを行った。この時のMLC抑制の程度を50%以上のものとし、クロ-ニング後については80%以上のものとした。限界希釈法では、100ウエルあたり30個の細胞が入るように調整したが、実際の増殖率は96穴1プレ-トあたり5〜15ウエルであった。より強い非特異的な抑制効果のある培養上清を同様な方法でスクリ-ニングし、クロ-ニングを繰り返した。3回のクロ-ニングを経て、つまり4回のMLCアッセイ中に添加することにより、求められるモノクロ-ナル抗体を産生すると思われるハイブリド-マ株2種類を得ることが出来た。これまでが現在までに行った実験結果であり、今後この培養上清の性質、安定性などを調べることにしている。またこの間、重要と思われるハイブリド-マを全て液体窒素にて凍結保存してある。
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