1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01571045
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
新谷 英章 広島大学, 歯学部, 教授 (80034239)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石川 潔 広島大学, 歯学部, 助手 (10184475)
岡本 芳明 広島大学, 歯学部, 助教授 (70127629)
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Keywords | 口腔内細菌 / 菌付着 / ペリクル / 唾液 |
Research Abstract |
口腔内に用いられる修復材には抗プラ-ク性、すなわち細菌付着に対する抵抗性も重要な条件である。唾液に含まれるAlubumin、Collagen、Mucin、Lysozymeなどの唾液蛋白を固定化した修復材料への口腔内細菌の付着について検討を行ってきた。一般に、口腔内細菌の付着には、静電的相互作用、水素結合、疎水的相互作用、機械的相互作用などの非特異的結合や、レクチンに代表される特異的結合が存在することがよく知られているが、これらの結合力の相互依存性ならびに相対的な比較などは未だ完全には解明されていない。口腔内細菌の付着機構をより明確にするためにガラス表面にシランと炭素間の共有結合を利用し、均一な反応基を導入した被着体を用い、菌体の付着に関与する非特異的結合の相対的比較を行い、疎水性、親水性ならびに電気的性質に応じた一定の関係があることが判明した。口腔内においては、修復材表面への細菌の付着は常に唾液の選択的吸着の影響を受け、唾液に含まれる蛋白の影響も考慮しなくてはならない。そこで唾液に含まれるAlbumin,Collagen,Mucin,Lysozyme,αーAmylase,IgA,γーGlobulin,それに全唾液をAMPーglassに固定するための条件を検討し、また、唾液蛋白固定化glassへの口腔内レンサ球菌の菌付着を調べ、蛋白の物理化学的特性と菌付着性を検討した結果 1.各蛋白は、カルボジイミドを用いて、AMPーglassに単層で、それぞれ一定量が固定された。 2.種々の唾液蛋白に対する口腔内レンサ球菌の付着には、S.mutans、S.sanguisにおいては、longーrangeの非特異的な力である静電的相互作用が、重要であることが明らかとなった。 3.S.sanguisにおいては、疎水的相互作用の関与も存在することが示された。しかし、S.sanguisのneuraminaseーsensitiveな特異的結合部位を持つ蛋白への付着については、Shortーrangeの相互作用がこれらに優先することが明らかにされた。なお、人全唾液から分離した唾液蛋白の関与については、現在検討中である。
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Research Products
(1 results)