1990 Fiscal Year Annual Research Report
男性ホルモンによる中枢ド-パミン作動性神経機能老化の制御に関する研究
Project/Area Number |
01571253
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Research Institution | Toyama Medical and Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
渡辺 裕司 富山医科薬科大学, 和漢薬研究所, 教授 (10012642)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
太田 浩之 富山医科薬科大学, 和漢薬研究所, 助手 (20211104)
松本 欣三 富山医科薬科大学, 和漢薬研究所, 講師 (10114654)
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Keywords | ドパミン受容体 / ムスカリン受容体 / cーAMP / cーGMP / 精巣摘除 |
Research Abstract |
生後6〜8週令および1年以上を経過した雄性ラットを使用し、(1)精巣を摘除後テストステロンを投与した群、(2)精巣を摘除後生理食塩水を投与した群、(3)偽手術を施した群を作って、4週間以上を経過した時点で下記の実験を行った。 1.ドパミン受容体密度および代謝回転の測定:線条体および前頭葉皮質の神経細胞膜標本におけるDー1受容体(〔 ^3H〕ーSCH23390の特異的結合部位)の密度、Dー2受容体(〔 ^3H〕ーSpiperoneの特異的結合部位)の密度は、生後1年以上を経過したラットにおいては生後6〜8週令のラットに比較して有意な減少が認められた。親和性は変わらなかった。若齢ラットのドパミン受容体密度は精巣を摘除しても変化はみられなかった。また、加齢ラットにおいても受容体密度は精巣摘除によって変化しなかった。ドパミン受容体の代謝回転に対する精巣摘除の影響は現在研究中である。 2.ムスカリン受容体密度の測定:生後6〜8週令のラット線条体および前頭葉皮質部位のMー1受容体(〔 ^3H〕ーpirenzepineの特異的結合部位)の密度および親和性は精巣摘除しても有意な変化は認められなかった。 3.細胞内二次情報達物質の測定:ラット線条件に含まれるcーAMPは10^<ー4>Mのドパミン添加による増加するが、その割合は精巣摘除の有無によっては変化しなかった。ラット小脳に含まれるcーGMPはベンゾジアゼピン系薬物midazolamにより有意に減少し、拮抗薬R04ー4602投与により著明に拮抗された。しかし、このような変化は精巣摘除によっては影響をうけなかった。
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Research Products
(1 results)