1989 Fiscal Year Annual Research Report
多形核白血球に特異的タンパクミエロペルオキシダ-ゼの遺伝子発現の制御機構
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01580190
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
山田 道之 大阪大学, たんぱく質研究所, 助教授 (10076995)
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Keywords | ミエロペルオキシダ-ゼ / 遺伝子導入 / 遺伝子発現の調節 / 転写調節領域 |
Research Abstract |
ミエロペルオキシダ-ゼは多形核白血球の殺菌作用に関与している。この酵素は多形核白血球の分化の初期に特異的に合成され、分化の後期で合成が停止する。本研究の目的はミエロペルオキシダ-ゼ遺伝子の転写調節領域を明らかにすることである。本年度はまずヒトミエロペルオキシダ-ゼ遺伝子クロ-ンλMPO18を制御酵素で消化し、転写開始点を含む約2Kbpの遺伝子上流域断片cを分離した。この断片をプロモ-タ-依存性発現ベクタ-(アセチ-ルクロランフェニコ-ルトランスフェラ-ゼ(CAT)遺伝子ベクタ-)に挿入し、組み換えプラスミッドを得た。このプラスミッドをHLー60細胞(ミエロペルオキシダ-ゼを発現している)に導入し、CAT活性を測定し、プロモ-タ-活性を解析した。導入に先立ち、pSV2CATを用いHLー60細胞への遺伝子導入方法を検討した。通常のリン酸カルシウム法やDEAEーデキストラン法は全く無効であった。電気穿孔法により初めて導入が可能であた。しかし、導入効率は低く、再現性に乏しく、今度さらに詳しい導入法の検討が必要である。この方法により、上流域断片Cにはプロモ-タ-活性は見出されなかった。今後強力なエンハンサ-の存在下のプロモ-タ-の解析は必要である。一方、断片Cをエンハンサ-依存性発見ベクタ-(SV40初期プロモ-タ-CAT遺伝子)に挿入し、組み換えプラスミッドを得た。これをHLー60細胞に導入し、CAT活性により、エンハンサ-を解析したところ、断片Cに弱いエンハンサ-活性を見出した。この断片をさらに小さい断片に分割し、現在、エンハンサ-領域の同定を行っている。
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[Publications] S.J.Hur,H.Toda,and M.Yamada: "Isolation and characterization of an unprocessed extracellular myeloperoxidase in HLー60 cell cultues" J.Biol.Chem.264. 8542-8548 (1989)
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[Publications] I.Kasugai and M.Yamada: "Adaptation of human leukemia HLー60 cells to hydrogen peroxide as oxidative stress" Leukemia Res.13. 757-762 (1989)
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[Publications] M.Yamada,S.J.Hur,and H.Toda: "Isolation and characterization of extracellular myeloperoxidase precursor in HLー60 cell cultures" Biochem.Biophys.Res.Commun.166. 852-859 (1990)