1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01850099
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
細田 龍介 大阪府立大学, 工学部, 教授 (30081392)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
国武 吉邦 三井造船(株)
内藤 林 大阪大学, 工学部, 助教授 (20093437)
中村 彰一 高知工業高等専門学校, 校長 (60028909)
岸 光男 大阪府立大学, 工学部, 講師 (00145814)
外山 嵩 大阪府立大学, 工学部, 講師 (20081391)
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Keywords | シ-マ-ジン / 設計余裕 / 確率論的手法 / 信頼性工学 / 船速低下 / 就航実績 / 船速低下の確率密度関数 |
Research Abstract |
本年度は、シ-マ-ジンを設計余裕として捉えなければならないという考え方の下に、従来の考え方及び定義のもつ問題点に関する検討を行った。その結果、考え方、定義ともに設計余裕としての意味は持っていないことが明らかとなった。 そこで、設計余裕としてのシ-マ-ジンに、他の工業製品の設計において適用されているのと同様の確率論的な考え方(信頼性工学的考え方)を導入し、設計余裕としての意味を持たせることが可能であること及びその手法の提案を行うことが出来た。 提案した手法の妥当性の検証のためには、既存の船舶を対象とした航海速力の推算による方法を採らねばならない。そこで、数隻の既存船舶のアブストラクトログブックを入手し就航実績の解析を行った。解析はアブログに記載されたデ-タ及び設計時に作成される性能曲線のみを用いて行われた。航海速力、船速低下の頻度分布を年間、出入渠間について求め、長期的に変化する船速低下の時間の関数として求めた。 この結果を基に、遭遇海象の不確定さを考慮に入れて、予め求めておいた船速低下特性と遭遇海象の確率分布から就航後任意の時期における船速低下、航海速力の確率密度関数の推定を行い、就航実績とよく一致した推定値の得られることを確認した。 以上の結果から、既存船のシ-マ-ジンの推算を行った結果、現状の主機出力の嵩上げでは、就航後1年目でも計画速力を維持できる確率は極めて低いことが明らかとなった。
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Research Products
(1 results)