1989 Fiscal Year Annual Research Report
走査電顕用超小型せん断試験機による微視的構造の画像処理技術の開発
Project/Area Number |
01850114
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
嘉門 雅史 京都大学, 工学部, 助教授 (40026331)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青木 一男 京都大学, 工学部, 助手 (20111916)
赤井 浩一 京都大学, 工学部, 教授 (80025816)
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Keywords | 顕微鏡観察 / せん断 / 土の構造 / ダイレイタンシ- / リ-デルせん断面 |
Research Abstract |
本研究は粘性土の微視的変形機構を連続的に観察するために、超小型せん断試験機を用いた直接せん断試験の結果を画像処理して、土粒子の局所せん断挙動におけるダイレイタンシ-とマクロて応力-ひずみとの相関を明確にするために、今年度は大阪湾海底地盤から採取した不撹乱状態の洪積粘土資料を用いてせん断試験を実施した。得られた結果はつぎのとおりである。 1.超小型せん断試験機による洪積粘土のせん断試験 試料は擬似過圧密状態のMa12層の洪積粘土であり、デニソン型サンプラ-で不撹乱の状態で採取さもたものである。これを30×10×13mmのサイズに切り出し、重合度400のポリエチレングリコ-ルで液体置換を行った。これによって、含水条件下での走査電顕観察が可能であり、試料ホルダ-の工夫とともに良好な実験試料を得ることに成功した。 2.微視的せん断変形機構の解析 試料の等圧条件下におけるせん断ひずみ過程を、ひずみ速度0.1%/minで土の構造変化観察し、これをVTRに収録した。収録したVTRフィルムをマクロダイレイタンシ-に対応する特異点ごとに写真化し、画像処理としてせん断面をはさむ両面の粘土粒子の移動量を求めた。デジタイザ-による結果をプロッタ-へ出力して、ミクロダイレイタンシ-の可視化が可能となった。 これによって、せん断初期のリ-デルせん断面の発達状況が明らかとなり、またピ-ク時と残留時の強度に対応するミクロひずみ速度の変化過程を系統的に整理して、せん断挙動の詳細を記述しうること明らかにした。
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[Publications] 嘉門雅史,他: "大阪湾海成粘土のペレットの出現特性とその土質工学的性質への影響" 土質工学会論文報告集. 29-2. 181-189 (1989)
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[Publications] 嘉門雅史,他: "Long-Term Settlement of Diluvial Clays and Existing Pellets in Sea bed" Memoirs of the Faculty of Engineering,Kyoto University. 51-4. 207-217 (1989)
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[Publications] 嘉門雅史,他: "洪積粘土の微視的変形機構に関する実験的考察" 第35回土質工学研究発表会講演集. (1990)