1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01860033
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
山下 律也 京都大学, 農学部, 教授 (30026463)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
笹尾 彰 東京農工大学, 農学部, 助教授 (70032993)
堀尾 尚志 神戸大学, 農学部, 助教授 (00031229)
毛利 建太郎 岡山大学, 農学部, 助教授 (20081531)
後藤 清和 岐阜大学, 農学部, 助教授 (60026581)
岡本 嗣男 東京大学, 農学部, 助教授 (40031215)
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Keywords | 農産施設 / コストエンジニアリング / 乾燥施設 / 貯蔵施設 / 冷蔵施設 / 精米施設 / 育苗施設 / 特産物加工施設 |
Research Abstract |
今年度に整備した記録計、同制御コンピュ-タ、温湿度計、ビデオカメラなどの諸計器を使用して、研究目的に準拠して農産施設の低コスト化を前提とした検討を行った。その主な成果は次のとおりである。 1.農業施設は一般に季節的利用にとどまるものが多い。乾燥・貯蔵・精米・冷蔵・育苗などの個々の施設にそれぞれの装置を設けると不経済であるばかりか、労働力の確保や運営上の問題がある。これらを総合化した農産施設センタ-構想を打ち立て、地域産業としての地位を確立する必要がある。 2.農産施設の利用構想としては、(1)米+αの設備によって低コスト化と品質向上の効果をはかること、(2)現有殻物系施設の改善と効率利用を推進すること、(3)育苗・冷蔵など関連施設の有効利用を考慮すること、(4)特産物加工その他関連施設の整備拡充は段階的に推進することなどである。 3.乾燥施設の改善の一つの手段として、乾燥初期の交互通風予措乾燥法の適用を検討した。この方法は生籾水分のばらつきを低減せしめ、かつ予備的な乾燥が行われるので、食味の向上と設備費の減少に大きな成果がある。4.アメリカと日本の乾燥施設の経済性について比較検討した。米国は荷受籾水分が低く、設備も必要最低限のものを建設しているので、日本の約1/4の費用負担でよい。乾燥施設は固定費の負担が支出費の1/2以上を占めるので、設備費低減の工夫を行うべきである。 5.精米施設の改善策について検討した。この施設は年間の利用期間が長いので、設備内容の改善よりも、操業度を高める工夫が必要である。なお、食味値と小売り価格に問題があるので、流通米の水分調質と混米など食味向上の課題が大きい。6.育苗施設および予冷庫の利用拡大について、実態調査を行った。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 山下律也: "農産物コストと農業機械費" 農業機械学会誌. 51(6). 97-101 (1989)
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[Publications] 山下律也: "乾燥施設の低コスト化に関する研究ー機械の修理費および耐用年限ー" 農業機械学会関西支部報. No.67. 49-52 (1990)
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[Publications] 後藤清和: "乾燥施設のコストエンジニアリングに関する研究ー混合貯留乾燥方式における籾入荷特性の影響" 岐阜大学農学部研究報告. No.54. 119-152 (1989)
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[Publications] 山下律也: "農産施設のコストE.に関する研究第1報〜第7報" 第48回農業機械学会年次大会.講演要旨(注1990年4月発表予定). No.48. (1990)