1989 Fiscal Year Annual Research Report
計画的人工透析と透析時間の短縮に用いられる人工透析患者監視装置に関する研究
Project/Area Number |
01870070
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
山田 明夫 東京理科大学, 理学部物理学教室, 教授 (80075267)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
壁井 信之 東京女子医大, 医用工学研究施設, 講師 (50096583)
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Keywords | 人工腎臓モニタ- / 限外濾過セル / 小型限外濾過装置 / 電解質(Na、K、Cl) / 電解質測定装置 / 限外濾液 |
Research Abstract |
(1)限外濾過セルに関する研究 濾過膜を境に血液を反対側から、ロ-ラ-ポンプ、日機装社のベロ-ズポンプなどを用いて限外濾過圧をかけることによって、濾過膜を通して血液より濾液を得ることが出来る。血液流路の様々な形状が考慮され、検討されたが、その結果、血液がよどまず、効率よく流れるにはspiral channelの構造が最適であるという結論に達した。2個の円形のプラスチックプレ-ト(直径約8.5cm)にspiral channelを造設した。 このspiral channelは血液の流路と中間にはさまれた濾過膜より濾過された濾液を集める流路である。この各々のspiral channelは濾過効率を考慮して血液側と濾液側とが全く一致するように作製された。膜には分子量5万以下の物質を濾過する、アミコン社のXMー50(ホリサルフォン膜)を使用した。 (2)小型の濾過システムの作製 (1)から各ユニットである限外濾過セル、血液ポンプとしてロ-ラ-ポンプ、吸引ポンプとして中央理化社のマイクロポンプを選択し、小型の濾過システムをまとめた。 (3)これらのシステムを使用したin vitroの実験 FETを用いたchemfet電極を作製し、基礎検討を行ったが、バラツキが大きく、精度および再現性が極めて悪いため従来のガラス電極および液膜型イオン電極を用いた測定装置に切り換えた。濾過圧は0〜-500mmHgまでの範囲であった。平均濾液量は3ml/minであり、今回の電極システムに必要な試料の量を十分採取できている。濾過セルの応答時間を求めた結果、濾液の100%飽和カリウム濃度に達する時間は約6分と短縮された。チュ-ブとspiral channelの角度を少なくして連結したために血液の溶血や凝血およびフィブリンの付着も見られなかった。
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