1991 Fiscal Year Annual Research Report
生体血管内で自走し計測・治療を行なうマイクロマシンの開発研究
Project/Area Number |
01870104
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
藤正 巖 東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (30010028)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 博志 東京大学, 先端科学技術研究センター, 客員教授 (40010277)
満渕 邦彦 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助教授 (50192349)
鎮西 恒雄 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助手 (20197643)
井街 宏 東京大学, 医学部, 助教授 (10010076)
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Keywords | マイクロマシン / マイクロアクチュエ-タ / シリコンプロセス / 微細加工 / LPCVD / RIE / 人工筋肉サルコメア / ハイブリッド・マイクロセンサ |
Research Abstract |
本研究の本質的な目標である、医療を対象とする微小機械の製作手法の開発研究は、東京大学先端科学技術研究センタ-内に、マイクロマシン・ラボを作りあげ、微小な部品を作る手法を作ってきたことにある。ことに、最終年度は、シリコン・プロセスでμm寸法の部品を集積化して作る手法の開発、厚みのある微小部品の製作手法の開発、マイクロ・マニュピレ-ションによる微小物体の組立ての方法の開発、微小空間を制御するための立体視の研究、出来あがった製品の計測評価システムの開発、微小機械のデザイン手法の研究など、どの一つをとっても微小な機械開発の基本技術となるものを研究開発し、その研究の基礎技術を確立してきた。具体的にはCADによる部品集積回路の製作マスクの試作(マイクロ細胞センサ-や筋肉サルコメア類似のアクチュエ-タ設計)4インチ乾板によるマイクロフォトリソグラフィ手法を利用したマイクロ部品の成型手法の開発(40サルコメア集積アクチュエ-タの試作・鞭毛モ-タ類似マイクロモ-タの試作)、LPCVDとRIEによるマイクロ部品の製作の条件出し、マイクロ・マニピュレ-タとクリ-ンブ-スを使った部品マイクロアセンブリ手法の開発(細胞付ハイブリッドセンサ-や場のエネルギ-を利用する筋肉素子の開発)を研究グル-プが従前から研究を進めてきた生物構造類似機械として開発してきた。いずれの研究開発も機械の世界における、半導体のトランジスタ開発研究に相応する基礎開発研究であり、萠芽的研究であるため、十分な産業応用に至る製品には達していないが、新しい機械が生物の原理を使って作り得ること、それが医療に使用されうることが想像され、その一つとして生体内で移動し治療を行う装置の基礎設計の資料が十分に得られた。応用のための基本システムとして、血管内ファイバ-スコ-プに取付けられて使用される微小移動体の設計が行なわれた。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] 藤正 巖: "雑音振動で動くモ-タとその応用の可能性" Micro Machine. 4. 33- (1991)
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[Publications] 藤正 巖: "マイクロ・ナノ・アクチュエ-タとナノ操作とナノ計測" BME. 5. 46-59 (1991)
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[Publications] 藤正 巖: "生体とマイクロマシン" 電子情報通信学会誌. 74. 936-939 (1991)
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[Publications] 藤正 巖: "医療用マイクロマシン" 金属. 61. 83-88 (1991)
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[Publications] 藤正 巖: "振動の場のエネルギ-を使用する集積型アクチュエ-タの開発" Micro Machine. 5. 21-26 (1992)
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[Publications] 藤正 巖: "序論-微小化技術の与える医療技術へのインパクト" 最新医学. 47. (1992)
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[Publications] 藤正 巖: "驚異の医療機械マイクロマシン" 講談社, 214 (1990)
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[Publications] 藤正 巖: "マイクロマシン開発ノ-トブック" 秀潤社, 209 (1991)