1990 Fiscal Year Annual Research Report
小アジアとその周辺地域における大規模な組積造ド-ムの構造と歴史に関する学術調査
Project/Area Number |
02041013
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
日高 健一郎 筑波大学, 芸術学系, 講師 (30144215)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
CULU Feridun イスタンブール工科大学, 建築学部, 教授
AHUNBAY Meti イスタンブール工科大学, 建築学部, 教授
AHUNBAY Zeyn イスタンブール工科大学, 建築学部, 教授
YORULMAZ Muf イスタンブール工科大学, 建築学部, 教授
高原 健一郎 東京大学, 工学部, 日本学術振興会特別研 (40222088)
青木 孝義 長崎大学, 工学部, 助手 (10202467)
河辺 泰宏 愛知淑徳短期大学, 家政学科, 講師 (70195139)
伊藤 達生 大同工業大学, 工学部, 助教授 (40131148)
篠野 志郎 日本城郭研究センター, 城郭研究室, 室長 (20108210)
五島 利兵衛 大同工業大学, 工学部, 教授 (70041572)
真下 和彦 東海大学, 工学部, 教授 (80096263)
加藤 史郎 豊橋技術科学大学, 工学部, 教授 (40023303)
飯田 喜四郎 愛知工業大学, 工学部, 教授 (80022987)
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Keywords | ハギア・ソフィア大聖堂 / シュレイマニエ・モスク / セルミエ・モスク |
Research Abstract |
9月26日から10月27にかけて(構造班2名は中途合流で後半2週間)現地調査を行なった。研究対象として設定した三つの建築物の上部構造の写真測量を実施し、ハギア・ソフィア大聖堂については東西の半ド-ム、シュレイマニエ・モスクとセルミエ・モスク(エディルネ)につていは中央ド-ムの測量を終えた。並行して、これら建築物内外各部の詳細な記録写真も撮影された。現在なお宗教建築として用いられているシュレイマニエ、セリミ工両モスクの調査は、調査許可と実施上の制約の両面で困難が予想されたが、ほぼ当初の予定を実行することができ、満足すべき結果となった。ハギア・ソフィア大聖堂については、ド-ム・コ-ニス、2階ギャラ-、および地上階の水準測量もあわせて実施した。また構造班は、ド-ムおよび支持構造に関して目視によるクラックの観測および構造調査を行った。現在、測量デ-タ、構造調査デ-タの整理と図化作業を進めている。一方、10月2日から10日まで、メンバ-2名はエルズルムとトラブゾンでビザンティン様式の教会堂に関する予備的調査を行った。今回の調査の結果として作成されるハギア・ソフィア大聖堂東西半ド-ムの等高線図は、平成2年度日本学術振興会の助成による国際共同研究によってすでに完了した同大聖堂中央ド-ムの等高線図とともに、西洋建築史上きわめて重要な実測資料となる。25年前になされたファン・ナイスによる詳細な実測でも、ド-ム部分については省略が多く、今回の調査結果は上部構造についてそれを上回る新しい情報を提供することになろう。これによって、本研究の将来目標である上部構造の修復計画立案にむけての基礎作業が一部完了したことになる。同じく、ド-ムと支持構造について未だ詳しい資料が作られていないシュレイマニエ・モスク、セリミエ・モスクのド-ム実測図の意気も大きい。
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Research Products
(1 results)