1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02041050
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
野上 裕生 京都大学, 霊長類研究所, 助教授 (60025335)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ALBERTO Nune コロンビア地質研究所, 研究員
竹村 厚司 兵庫教育大学, 学校教育学部, 助手 (90192632)
瀬戸口 烈司 京都大学, 霊長類研究所, 助手 (20109086)
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Keywords | 霊長類 / 広鼻猿類 / リスザル / 種分化 / 系統関係 / 発堀調査 / 地質学的調査 / 形態学的調査 |
Research Abstract |
本調査は昭和57、59、61、63年度調査に引き続く現地調査である。本年度はコロンビアにおいて博物館標本の形態学的調査と古生物学的発堀調査、絶対年代確定や地質図作成等の地質学的調査を、ブラジルにおいて博物館標本にもとづく形態学調段を行った。 1)発堀調査 昭和63年度の調査でリスザルの祖先の化石が発見された地点の地層を中心に、水洗選別法を用いて化石のふるい分けを行い、あわせて周辺部の有望な地層を重点的に発堀調査した結果、リスザルの直接の祖先の歯の化石を200個発見した。 2)地質学的調査 絶対年代を詳細にするために地質のサンプリングを行った。また調査地域及びその周辺部の徹底的な踏査を行い詳細な地質図、地質柱状図を作成し、化石の産出層準を確定した。 3)形態学的調査 博物館に収蔵されている骨格標本をもちいて種間種内での形態的変異を研究した。さらに、いままでに発見した霊長類化石とのあいだで詳細な形態比較を行い広鼻猿類の系統関係を推定するための基礎的なデ-タを収集した。 当地域は雨期毎に地形が変形が変貌し、新しい地層が露出するため今後も逐年的に継続して調査を行えば、新たな霊長類化石を発見できる可能性が高い。また発見した霊長類化石の比較研究のために、現生霊長類の集中的なダ-タの収集が必要不可欠である。今後も引続き年次別継続研究を行い、広鼻猿類の種分化を解明していきたい。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Takeshi Setoguchi: "A New Miocene Molossid Bat from La Venta,Colombia,South Ameria" Memoirs Fac.Sci.Kyoto Univ.,Ser.Geol.Mineral.(1991)
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[Publications] 瀬戸口 烈司: "南米の中新世のサルたち" モンキ-. (1991)
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[Publications] Takeshi Setoguchi: "A Miocene squirrel monkey from Colombia, South America" Transactions and Proceedings of the Palaeontological Society of Japan.
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[Publications] Yasuo Nogami,Alberto Nunes Takeshi Setoguchi & Atsushi Takemura: "FissionーTrack Age of Upper Red in the Villavijeja Fromation,North of Neive,Colombia,South America" Journal of Geology.