1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02045022
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
安川 克己 神戸大学, 理学部, 教授 (20020084)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
劉 育燕 中国地質大学, 講師
楊 巍然 中国地質大学, 教授
兵頭 政幸 神戸大学, 大学院・自然科学研究科, 助手 (60183919)
井口 博夫 神戸大学, 理学部, 助手 (40112073)
山口 覚 神戸大学, 教養部, 講師 (70191228)
後藤 博彌 神戸大学, 教養部, 教授 (00031344)
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Keywords | 華北ブロック / 華南ブロック / 古地磁気学 / 古生代 / 中生代 / 中国大陸の形成史 / 堆積岩 / 地質学 |
Research Abstract |
平成3年8月30日から9月20日の日程で安川及び足立は中国におもむき、中国側研究者(劉,楊)と共に華北ブロック、太原市周辺で地質調査と岩石試料採取を行った。井口、兵頭及び糸田は9月17日中国の入り、先発隊と研究連絡を行った後、10月10日まで中国側研究者(劉)と共に華南ブロック、宜昌市周辺で地質調査と岩石試料採取を行った。先カンブリア紀から中生代ジュラ紀までの堆積岩(主に、砂岩,泥岩,石灰岩)を,華北ブロックの25地点から250個、華南ブロックの30地点から300個採取した。 平成2年度の調査で古生代及び中生代の岩石は二次磁化を獲得しており、不安定なものが多いことがわかっていた。その際は、岩石塊をハンマ-で割って採取したが,割って取り易い試料は風化の影響を大きく受けており、そのため不安定な磁気特性を持っていると考えた。また、多量の岩石塊は重量も重く、交通事情の良くない中国での運搬は大きな負担となっていた。そのため今年度はエンジンドリルを使用した。そのため、上述のように多数の地点から多数の試料の採 が可能であった。また岩石塊での採取が不可能な、新鮮で割りにくい露頭を選択でき、表面のより深部から試料を採取できたことにより、風化による影響を持たない初生磁化を持つ岩石を見い出せた。 現時点で、かなり多くの地点の岩石で初生磁化を分離でき、その古地磁気方位に基づいた中国大陸の形成史の議論を進めている。
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