1990 Fiscal Year Annual Research Report
日本経済の「ストック社会」化に関する理論的実証的研究
Project/Area Number |
02301086
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
森口 親司 大阪大学, 社会経済研究所・教授, 所長 (60027571)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西山 茂 大阪大学, 社会経済研究所, 助教授 (40218219)
岩本 康志 大阪大学, 経済学部, 講師 (40193776)
井堀 利宏 大阪大学, 経済学部, 助教授 (40145652)
ホリオカ チャールズ・ユ 大阪大学, 社会経済研究所, 助教授 (90173632)
伴 金美 大阪大学, 経済学部, 助教授 (30027578)
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Keywords | キャピタルゲイン(資本利得) / 資産課税 / 土地税制 / 資産分布 / 分布の不平等度 / 地価デ-タ / 資本蓄積 |
Research Abstract |
平成3年度の研究実績報告 下記の五つの研究プロジェクトを推進し、グル-プ内の研究会で中間報告を行い、また論文発表も行った。 1)キャピタルゲイン効果の検討:消費関数について、土地価格上昇が持つ正の資産効果を、消費者行動の動学的最適化モデルによって分析し、資産効果は資産の収益率に依存することを理論的に導き、その実証的検討を行った。(伴) 2)地価上昇が貯蓄行動に与える影響の検討:今年度は、人口の高齢化の進行がマクロの貯蓄率に与える影響を検討し、それが今後の日本の貯蓄率と対外経常余剰の動向に支配的な役割をもつことを確認した。(ホリオカ) 3)土地課税について、長期的な経済的効果を理論的に分析した。インフレを前提し、資本利得(キャピタルゲイン)を名目利得と実質利得に区別し、資本蓄積に与える影響を世代間の負担の観点から分析した。(井堀) 4)土地問題と資産分布における不平等との関係を同世代間、および異世代間の家計について考察し、相続権の割引現在価値を考慮に入れた資産分布についての理論モデルを作成した。(森口) 5)日経新聞社の全国地価デ-タを購入し、地域別地価変動の時系列デ-タを作成し、経済企画庁国民経済計算年報に示されるわが国の土地資産の評価額を検討するための準備を進めた。(西山)
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 伴 金美: "資産価格の変動が消費行動におよぼす影響について" 大阪大学経済学. 第40巻3・4号.
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[Publications] Ihori,Toshihiro: ""Economic Effects of Land Taxes in an Inflationary Economy"" Journal of Public Economics. No.42. 195-211 (1990)
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[Publications] Horioka,Charles: ""Future Trends in Japan's Saving Rate and Implications Thereof for Japan's External Balance"" Japan and the World Economy. 秋期号. (1991)
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[Publications] 森口 親司: "1990年代日本経済ウオッチング" 有斐閣, 241 (1990)